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第1回日本在宅医療連合学会大会

プログラム・日程表

日程表

pdf 1日目 7月14日(日曜日) pdf 2日目 7月15日(月曜日・祝日) pdf ポスター日程表

プログラム

pdf 指定演題プログラム pdf 一般演題プログラム

新学会創立記念講演

概要 ▼
この講演では、当学会の設立にあたり顧問として就任をお願いした3名に、それぞれが取り組んできた在宅医療への思いを述べていただき、新学会の活動に対する期待、あるいは取り組むべき課題等についてのご提言を頂きます。

7月14日(日曜日) 14:40~15:40
「在宅医療は21世紀のイノベーション」

座長:
新田 國夫(日本在宅ケアアライアンス)
演者:
辻  哲夫(東京大学高齢社会総合研究機構)
大島 伸一(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)
垣添 忠生(公益財団法人日本対がん協会)

新学会創立記念シンポジウム

概要 ▼
21世紀の日本の抱えている課題は、超少子化、超高齢化、そして多死です。日本人の多くが長く生き、最終的に複数の病気および加齢による障がいを持ちながら暮らし、死を迎えることとなります。しかし、家族がいない、専門職も少ないため、支えられない、そんな事態も予測されます。これまでの医療や社会のあり方、すなわち、病気や障がいをできるだけ治すことを目標にした医療の在り方、人の生き方や暮らし方より経済発展を優先してきた社会の在り方では、人々のニーズに対応できなくなっているのが現状です。
この現状を変え、尊厳ある人間としての生き方や暮らしを支え、最期までお互いに支えあう環境を作るきっかけとなるが在宅医療であると私たちは考えます。
今回は、これまでの在宅医療体制構築の取り組みを振り返り、そして今後取り組むべきこと等について議論を深め、新たに誕生した本学会の方向性について皆様と共通認識を持ちたいと思います。

7月14日(日曜日) 15:40~17:30
「在宅医療は21世紀のイノベーション」

座長:
城谷 典保(新横浜在宅クリニック)
川越 正平(あおぞら診療所)
演者:
島崎 謙治(政策研究大学院大学)
迫井 正深(厚生労働省大臣官房審議官医政局担当)
石垣 泰則(医療法人悠輝会コーラルクリニック)
蘆野 吉和(日本在宅医療連合学会代表理事(社会医療法人北斗地域包括ケア推進センター))

新学会創立記念特別講演

7月14日(日曜日) 17:30~18:20
「在宅医療は21世紀のイノベーション」

座長:
蘆野 吉和(社会医療法人 北斗 地域包括ケア推進センター)
演者:
猪飼 周平(一橋大学大学院社会学研究科)

大会長講演

7月15日(月曜日・祝日) 13:20~13:40
「在宅医の矜持~変わらないもの~」

座長:
三浦 久幸(国立長寿医療研究センター在宅連携医療部)
演者:
森   清(社会医療法人財団大和会 東大和ホームケアクリニック)

特別講演1

7月14日(日曜日) 13:40~14:30
「地域包括ケアシステムの深化に向けた展望-価値共創モデルを用いたチェンジマネジメントのすすめ」

座長:
草場 鉄周(医療法人北海道家庭医療学センター)
演者:
筒井 孝子(兵庫県立大学大学院経営研究科)

特別講演2

7月15日(月曜日・祝日) 10:40~11:40
「死を生きる」

座長:
蘆野 吉和(社会医療法人 北斗 地域包括ケア推進センター)
演者:
小堀鴎一郎(社会医療法人堀ノ内病院)

基調講演1

7月14日(日曜日) 13:50~14:30
「在宅医療のコアコンピテンシーとプリンシプル」

座長:
一戸由美子(社会医療法人河北医療財団河北家庭医療学センター)
演者:
平原佐斗司(東京ふれあい医療生活協同組合梶原診療所)

基調講演2

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~8:50
「「在宅医療」改め、新時代の臨床技法“proactive approach”の提唱~人を医す中医、地域を医す大医を目指して~」

座長:
望月 弘彦(相模女子大学栄養科学部管理栄養学科)
演者:
川越 正平(あおぞら診療所)

教育講演1

7月14日(日曜日) 13:40~14:30
「在宅医療におけるスピリチュアルケア」

座長:
谷水 正人(国立病院機構四国がんセンター)
演者:
山崎 章郎(在宅緩和ケア充実診療所ケアタウン小平クリニック)

教育講演2

7月14日(日曜日) 13:40~14:30
「グリーフケア」

座長:
山口 佳之(川崎医科大学臨床腫瘍学)
演者:
広瀬 寛子(戸田中央総合病院)

教育講演3

7月14日(日曜日) 13:40~14:30
「疑いの目を持ちつつ、患者に寄り添う気持ち:偽依存とケミカルコーピング」

座長:
鈴木  央(鈴木内科医院)
演者:
山口 重樹(獨協医科大学医学部麻酔科学講座)

教育講演4

7月14日(日曜日) 13:40~14:30
「腎不全治療における在宅医療」

座長:
高橋 慶一(がん・感染症センター都立駒込病院外科)
演者:
吉田 一成(北里大学医学部 新世紀医療開発センター臓器移植学)

教育講演5

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~9:20
「在宅医療の課題~医学教育~」

座長:
城谷 典保(新横浜在宅クリニック)
演者:
石垣 泰則(医療法人悠輝会コーラルクリニック)
荒木 裕人(文部科学省高等教育局医学教育課)

教育講演6

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~9:00
「日本での在宅医療の経験を生かしたネパールでの実践」

座長:
武田 伸二(医療法人社団健伸会東町ファミリークリニック)
演者:
楢戸健次郎(NGO[CROSS])

特別企画(倫理委員会企画)

7月14日(日曜日) 14:40~15:30
「在宅医療における臨床研究に必要な倫理的配慮と手続き」

座長:
今村 昌幹(沖縄県立八重山病院内科)
演者:
三浦 靖彦(東京慈恵会医科大学附属柏病院)

シンポジウム01

概要 ▼
日本在宅医療連合学会は日本在宅医療学会と日本在宅医学会が合併し誕生しました。日本在宅医療学会は、医療依存度の高い病状をもった人の在宅医療について研究調査そして普及活動を行い、病院医療従事者が中心となって在宅医療との継続医療を模索してきました。そして、日本在宅医学会は、地域医療に従事する医師が中心となり、地域医療の現場から在宅医療の学術的な活動を行い、病院医療との継続医療を模索してきました。
したがって、この両学会が合併することで、病院を含めた地域の多職種の医療従事者を中心として、地域(コミュニティー)を基盤として、地域に暮らす人々の生老病死を支えることのできる継続医療体制の構築が一段と促進される可能性が高くなるものと期待しています。
今回のシンポジウムは、この継続医療体制としての在宅医療も念頭においた上で、病院と地域との連携を今後どのように進めていくべきなのか、これまでの取り組み(個人として、あるいは所属する施設、団体として)をご紹介していただき、今後の解決すべき課題についていくつか提示していただきます。

7月14日(日曜日) 9:00~11:30
「病院と地域がひとつになる」

座長:
蘆野 吉和(社会医療法人 北斗 地域包括ケア推進センター)
木下 朋雄(コンフォガーデンクリニック)
演者:
谷水 正人(国立病院機構四国がんセンター)
北澤 彰浩(JA長野厚生連佐久総合病院)
岩井 正勝(もりおか往診ホームケアクリニック)
三浦 久幸(国立長寿医療研究センター在宅連携医療部)
角田 直枝(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター看護局)

 特別発言:齋藤 訓子(公益社団法人日本看護協会)

シンポジウム02

概要 ▼
我が国に訪れている超高齢多死社会。人それぞれに違う人生観があり、様々な異なった環境の中、いつどこで誰にどのように看取られ、最期の時を迎えるのか。受け入れ先は限られ、「看取り」難民と呼ばれる人が増加する現状さえあるなか、今までの「看取り」の概念だけではなく多様化する必要性も出てきている。例えばICTを用いた遠隔「看取り」は今後の我が国の在宅医療にとって一つの試金石となるかもしれない。しかしながらそこには必ず医療・介護者の関りは必要不可欠であり、「看取り」という名ばかりの形骸化された「死亡確認」となってしまっては決してならない。今回のシンポジウムでは「ICTを用いた看取り」の法制化に関与した方の基調講演の後、これに対する取り組み、「看取り」に対する様々な地域での問題や、地域性を考えた取り組みかたなどシンポジストと会場参加者で考えていただき、討論してこれからの「看取り」を考えていきたい。

7月14日(日曜日) 14:40~17:00
「今後の「看取り」を考える」

座長:
荘司 輝昭(立川在宅ケアクリニック)
泰川 恵吾(ドクターゴン診療所)

 基調講演:江崎 治朗(高知県健康政策部(元厚生労働省医政局))

演者:
今村  聡(公益社団法人日本医師会)
坂本 哲也(帝京大学医学部附属病院)
坂東 瑠美(NPO法人いけま福祉支援センター)
泰川 恵吾(ドクターゴン診療所)

シンポジウム03

概要 ▼
■セッション趣旨
各地に在宅医療介護連携支援センターが設置されました。その活用方法を模索し、多くの経験を得たチームや、画期的な成果を挙げたチームの報告を期待しております。また、市役所や医師会・病院・三師会・多職種との関わりにおける、問題点や困難も明確になりつつあることと思います。ICTや研修会・地域ケア会議などの活用の教訓を含め、さまざまな課題を共有する場にいたしましょう。地域包括ケアシステムの確立のために、多職種連携や在宅医療介護連携支援センターの現状と課題、さらには未来への希望を語ってください。
■司会のことば
「地域包括ケアシステム」ってよくわからない。「多職種連携」ってむずかしい。「在宅医療介護連携支援センター」って???そんな貴方も、地域で様々なレベルで実践しているエキスパートの話を聞くまたとないチャンス!!現状と課題を通して貴方の街の未来を考えてみませんか?

7月14日(日曜日) 14:40~16:10
「「在宅医療介護連携支援センター」と地域包括ケアシステム」

座長:
山路 義生(医療法人社団友志会野木病院在宅診療部希望(のぞみ))
髙砂 裕子(南区医師会訪問看護ステーション)
演者:
中山美由紀(社会医療法人財団大和会東大和市在宅医療・介護連携支援センターなんがい)
亀井 敏光(医療法人友愛医院)
池田  寛(豊明東郷医療介護サポートセンター)
荻野 和博(埼玉県保健医療部医療整備課)

シンポジウム04

概要 ▼
国のモデル事業として始まった在宅医療連携拠点事業も平成30年度からは全国的に各自治体が主体となり在宅医療介護連携事業として取り組まれるようになった。厚労省が(ア)から(ク)までの必須タスクを挙げ、ほぼこれに沿って各地域で特色を生かした様々な取り組みがなされている。しかしながら、それらはあくまでもその地域限定となっている現状である。今回のシンポジウムでは、それぞれの地域の先進的事業の活動内容ご発表いただき、問題点を明らかにするとともに、今後どのようにそれらを他地域へ広げていくか、発展させていくか、建設的な討論をしていただきたい。

7月14日(日曜日) 16:20~18:30
「わがまちの在宅医療・介護連携推進事業~これからどうする、どうしていく~」

座長:
山口 佳之(川崎医科大学臨床腫瘍学)
木村 幸博(もりおか往診ホームケアクリニック)
演者:
上村久美子(大阪介護支援専門員協会和泉市支部)
稲野 聖子(市立池田病院)
新屋 洋平(医療法人沖縄徳洲会中部徳洲会病院在宅・緩和ケア科/沖縄県医師会在宅医療・介護連携に係る市町村支援事業)
廣山  恵(鳥取県東部医師会 在宅医療介護連携推進室)
岡本 雅彦(アイエムクリニック・安城)
白髭  豊(白髭内科医院)
沼沢 祥行(松戸市在宅医療・介護連携支援センター)

シンポジウム05

概要 ▼
本シンポジウムは、日本在宅医療連合学会と、日本エンドオブライフケア学会の共同企画として実施されます。そこに、日本エンドオブライフケア協会からも参画していただきます。さらに、このシンポジウムには、諸外国のEOLケア、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)に精通した、複数の研究者も登壇します。これらメンバーで、看取りの教育とACPが貫かれるしくみ、について議論を突き詰めて参ります。日本のEOLケア、そしてEOLケアの中核をなしていくだろうACP、さらにACP教育に組み込まれるべき援助的コミュニケーション等々、未来に向けて、EOLケアを推進していく上で、起点となるようなシンポジウムにします。会場の皆さんと共に、今後のEOLの捉え方、共有しましょう。是非、この共同企画に足を運んでください。会場でお会いできますことを、楽しみにしています。

7月14日(日曜日) 9:00~11:40
「今後のEOLの捉え方~EOL学会との共同企画~」

座長:
小野沢 滋(みその生活支援クリニック)
西川 満則(国立長寿医療研究センター)

 基調講演:西川 満則(国立長寿医療研究センター)

演者:
小野沢 滋(みその生活支援クリニック)
長江 弘子(東京女子医科大学)
湯浅 美鈴(三重大学大学院医学系研究科)
小澤 竹俊(めぐみ在宅クリニック/一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会)

シンポジウム06

概要 ▼
今、小児在宅医療の新しい流れを感じる。2016年に日常的に医療ケアと医療機器が必要な医療的ケア児を障害児と定義し、医療、福祉、保健、教育の連携の場づくりを定めた児童福祉法と障害者支援法の改正法が成立して、丁度3年が経過し、確かな流れが生まれている。それは、小児在宅医療を学び、実践しようとする医師の増加である。もちろん、統計的な裏付けがあるわけではないが、様々な研修会や私の法人にやってくる医師の増加など、確かな手応えを感じている。小児在宅医療実践は、成人の在宅医に加え、小児科医の中にも広がり、病院を出て地域で在宅医療の現場に飛び込む医師が確実に増えている。そして、それと向き合う病院の側にも更なる地域医療、障害福祉への理解とアウトリーチの必要性が生じ、そこに「小児在宅医療の病診連携」が生まれている。今回、そのような動きを念頭に特集を企画した。この企画が、小児在宅医療の新しい潮流を生み出す一助となれるよう願っている。

7月14日(日曜日) 9:00~10:30
「小児在宅医療の病診連携」

座長:
前田 浩利(医療法人財団はるたか会)
冨田  直(東京都立小児総合医療センター在宅診療科)
演者:
冨田  直(東京都立小児総合医療センター在宅診療科)
竹本  潔(大阪発達総合療育センター小児科)
宮田 章子(さいわいこどもクリニック)
余谷 暢之(国立成育医療研究センター総合診療部緩和ケア科/小児がんセンターがん緩和ケア科)

シンポジウム07

概要 ▼
様々な医療的ケアが必要で在宅移行をする小児は近年急激に増加している。同時に在宅で生活している重症心身障害児も思春期・成人期への移行、さらに高齢化に伴う医療依存度の増加など、地域におけるトランジッションの問題が益々重要になりつつある。しかしこうした児のトランジッションには様々な問題があり、現実にはあまり進んでいないのが現実である。医療では小児科から成人科への転科の問題、複数の専門医の視点から総合医の視点への発想変換の問題、福祉では「発達支援」をキーワードとする児童福祉法から「自立支援」をキーワードとする「障害者総合支援法」への移行の問題、こうしたパラダイム・シフトを含めた地域での本人・家族支援をどのように多職種で協働するのか、共に考えたい。

7月14日(日曜日) 10:40~12:00
「小児在宅医療のトランジションを考える」

座長:
船戸 正久(大阪発達総合療育センター)
海老原 毅(心身障害児総合医療療育センター)
演者:
松岡 輝昌(厚生労働省)
前田 浩利(医療法人財団はるたか会)
紅谷 浩之(オレンジホームケアクリニック)
枷場 美穂(静岡県立静岡がんセンター緩和医療科)

シンポジウム08

概要 ▼
地域包括ケア病棟は、2014年の診療報酬改定で新設された病棟区分であり、急性期病院からのポストアキュート、地域の自宅・施設患者を外来から受け入れるプレアキュートとしての役割に加え、在宅医療との連携と患者の生活復帰支援を多職種で実施し、地域包括ケアシステムに貢献することが求められている。一方でその定義づけからまだ日も浅く、対象となる患者背景と役割が多岐に渡るため、そのスタッフ育成・サービスの幅・病床管理・連携ノウハウ・質改善についてはまだ試行錯誤が続いている。このシンポジウムでは全国各地の様々な規模の病院で地域包括ケア病棟の運営をなされ、地域医療連携に関わっている実践者の方々に演者としてご登壇頂く。そして続く討論により、地域包括ケア病棟が在宅医療や急性期病院とどのようにつながり、どんな価値を患者に提供できるか、そしてそのためのアクションプランについて、輪郭を出していくことができれば幸甚である。

7月14日(日曜日) 14:40~16:20
「地域包括ケア病棟と在宅医療」

座長:
吉田  伸(医療法人博愛会頴田病院)
山口 則之(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)
演者:
飯田 達能(医療法人社団永生会みなみ野病院)
小堺 武士(KKR北陸病院/いしかわ921在宅ネットワーク)
樋口早智子(社会医療法人財団大和会東大和病院)
藤井 幹雄(健生会ふれあい相互病院)
小栗 和美(飯塚病院/一般社団法人飯塚医師会)

シンポジウム09

概要 ▼
主に入院による急性期・慢性期医療を提供する病院が、在宅医療を実践するとすれば、どのようなことが期待されるでしょうか?
例えば、「退院支援」「日常の療養支援」「急変時の対応」「看取り」などの機能が挙げられますが、少なくとも“病院での医療をそのまま家に持ち帰ること”が在宅医療では無いということを、医療・介護提供者、患者とその家族が共有しておく必要があります。そういう中で、「病院が実施する在宅医療」の特性や可能性をしっかりと理解した上で、地域の環境に応じた在宅医療を展開していくことが求められます。このシンポジウムでは、離島や郡部、民間や医師会病院、疾患に応じた対応など様々な観点から、「病院が実践する在宅医療」に関する現状と課題を討論していきたいと思います。
そして、各地域の病院と診療所が、地域の在宅医療に面で対応し、その担い手の育成やまちづくりまで担えるような形をともに模索していければと思います。

7月14日(日曜日) 16:30~18:30
「病院が実施する在宅医療の現状と課題」

座長:
斎藤 康洋(GPクリニック自由が丘)
猪口 雄二(医療法人財団寿康会)
演者:
猪口 雄二(医療法人財団寿康会)
今村 昌幹(沖縄県立八重山病院内科)
末廣 剛敏(遠賀中間医師会おんが病院・おかがき病院)
廣瀬 憲一(医療法人社団守成会広瀬病院)
谷合 久憲(JA秋田厚生連由利組合総合病院糖尿病代謝内科)
次橋 幸男(公益財団法人天理よろづ相談所病院在宅世話どりセンター/天理医療大学医療教育・研究センター)

シンポジウム10

概要 ▼
高齢者人口増加に伴い地域のなかで認知症高齢者対応困難事例は、増加の一途をたどっている。在宅医療を行う医師として、それらの困難事例に手探りで対応しながら勉強を続けてきた。数多くの修羅場をくぐりぬけてきたが、認知症当事者の意思決定支援に関しても、試行錯誤を繰り返している。平成30年6月に厚労省から認知症の人の意思決定支援ガイドラインが示され、多くの知見や経験を積みかさねている。本シンポジウムでは、在宅医療での意思決定支援について焦点をあて、様々な角度から検討を加え、どこまでできるのかという到達点を明らかにしたい。
基調講演では成本先生から、認知症の人の意思決定をどう支援するのかという、基本的内容の概説をいただく。さらに、各演者から、意思決定支援における、倫理的背景、初期集中支援、最終段階、看取りについてのご経験を紹介いただく。

7月14日(日曜日) 9:00~12:00
「認知症の在宅医療~その課題と対応策~」

座長:
髙瀬 義昌(医療法人社団至髙会たかせクリニック)
苛原  実(いらはら診療所)
基調講演:
成本  迅(京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学)
演者:
箕岡 真子(箕岡医院)
長井 陽海(ツクイ稲城東長沼)
小林 梢恵(社会医療法人財団大和会武蔵村山市北部地域包括支援センター)
鷲見 幸彦(国立長寿医療研究センター)
髙瀬 義昌(医療法人社団至髙会たかせクリニック)

シンポジウム11

概要 ▼
在宅医療を含む地域医療の分野で薬剤師に期待される役割として、ポリファーマシーへの対応、訪問薬剤管理指導、24時間対応、健康サポート薬局としての活動等があります。これらの活動は地域の医療・介護スタッフと連携して取り組むことが求められています。しかしながら薬剤師の活動は、多職種の方や地域住民にあまり知られていないのが現実でもあります。
各シンポジストからは①地域における健康サポート薬局の役割②地域一体型NSTから薬剤師が居宅療養管理指導として関わった経験③地域薬局の処方提案と減薬実績④在宅医と訪問薬剤師との連携􃽣ポリファーマシーの重要性とその対策と実際の取り組みを紹介して頂き、そのあとフロアからご質問と意見を交え、シンポジストと「地域で求められる薬剤師の役割」について議論を深めていきます。薬剤師だけでなく医師、看護師、ケアマネージャー等他の職種の方々もぜひご参加していただき一緒に検討していきましょう。

7月14日(日曜日) 14:40~16:30
「在宅医療における薬剤師の役割~ポリファーマシー対策・訪問薬剤管理指導・24時間対応・健康サポート薬局など~」

座長:
白髭  豊(医療法人白髭内科医院)
浅田 美子(株式会社大和調剤センター中央薬局)
演者:
浅田 美子(株式会社大和調剤センター中央薬局)
栗原 智広(日本調剤若葉薬局)
三谷 徳昭(ミライ☆在宅委員会/パル薬局菅生店)
清水 一亘(医療法人聖授会緑・在宅クリニック)
白髭  豊(医療法人白髭内科医院)

シンポジウム12

概要 ▼
日本は2007年に死亡数が出生数を上回る多死の時代に突入し、いわゆる団塊ジュニアの世代が亡くなる2060年代まで、年間150万人以上が亡くなる時代が続き、人口は急速に減少していきます。そして、これまで地方都市で起きていた高齢化と人口減少による地域社会の変容が都市部でも明確になっていきます。
そのような時代に、幸せな最期を迎えるためには、医療機関や介護事業者だけの努力では限界があります。市民とともに考え、その希望に耳を傾け、これまでの医療が是としてきた治療最優先ではなく、彼らが望む生活、そして最期を実現するための医療に生まれ変わる必要があるのでは無いでしょうか。
今回のシンポジウムでは、在宅での看取りの第一人者の先生方や、人生の最終段階における意志決定の支援のあり方を追求していらっしゃる方たちにご登壇頂き、これからの多死の時代に向けての議論を皆さんとともにしていければと思います。

7月14日(日曜日) 16:40~18:30
「多死時代の在宅看取り~まちづくりの視点~」

座長:
小野沢 滋(みその生活支援クリニック)
高岡 直子(大田病院在宅医療課)
演者:
井尾 和雄(立川在宅ケアクリニック)
木村 貴純(医療法人桑樹会木村内科・胃腸内科)
小澤 竹俊(めぐみ在宅クリニック/一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会)
矢ヶ部伸也(医療法人純伸会矢ヶ部医院/在宅ネット・さが)
久保田千代美(訪問看護ステーションひゅっぐりー)
松倉  聡(おおたかの森病院/柏市医師会)

シンポジウム13

概要 ▼
在宅人工呼吸療法は、2017年は27,000人、その内TPPV6,000人、ASV含めNPPV21,000人で行われている。同年、訪問診療を行う病院・診療所数は全国27,763、訪問看護ステーションは10,689であり、病院勤務中はなかなか触れることが少なかった人工呼吸器にも、在宅に仕事を移した途端、触れざるを得ない先生や訪問看護師、訪問PT、OTなど多くおられるであろう。
在宅では呼吸器疾患から神経難病まで、小児から高齢者までの呼吸不全患者が在宅人工呼吸ケアを受け、今や、人工呼吸器は単に病態疾患管理や延命治療ではなく、ADL、QOLを向上させ、呼吸苦の症状緩和、時にはSpiritualやmentalな支えにもなり得る。そのためには適切な設定をし、かつその周辺器機をうまく使いこなすことが必要不可欠である。本シンポジウムでは、在宅で人工呼吸ケアを多く行う先生方に実践的なお話を頂き、明日から即、皆様の在宅人工呼吸ケアに役立てていただければ幸甚である。

7月14日(日曜日) 9:00~11:40
「実践!在宅人工呼吸ケア~在宅人工呼吸器とその周辺機器を使いこなす~」

座長:
武知由佳子(医療法人社団愛友会いきいきクリニック)
今村 昌幹(沖縄県立八重山病院内科)

 基調講演:武知由佳子(医療法人社団愛友会いきいきクリニック)

演者:
中田 隆文(マリオス小林内科クリニック)
浜本 英昌(ドクターゴン鎌倉診療所)
神保 隆行(一般社団法人横浜市都筑区医師会訪問看護ステーション)
今平みづほ(サポートライフ・結)
遠藤 直子(医療法人社団愛友会いきいきクリニック)

シンポジウム14

概要 ▼
2025年、喫煙率の高い団塊の世代の高齢化で、喫煙歴のある高齢者が適切な診断をされず適切なケアもされず、たびたび襲われる呼吸苦に死の恐怖を感じERを度々受診することが予想され、今後5年間に何らかの手を打たねば、病院機能が破綻するとさえ言われている。結局、ERではCRP陰性、SpO2問題なしと帰されてしまう。そしてまた、不安→頻呼吸→自分の呼吸で動的肺過膨張→呼吸苦が悪化、繰り返す耐えがたい呼吸苦が襲う。この経過をアセスメントされず、患者はわけの分からぬ呼吸苦への不安の故に、動くと苦しいので動かなくなり、呼吸仕事量は大きいのに、食が細くなり、全身の筋肉や呼吸筋が弱り、少し動くと苦しいので、さらに動かなくなるという、“下向きらせんを降り呼吸器悪液質”に陥る。しかし病院側の対処は、救急外来受診を繰り返す患者に、緊急時はすぐに往診してもらえるように、我々在宅医を紹介する。しかしとかく苦しいのは年のせいと本人も在宅スタッフも思い、病院以上の介入もされぬまま、寝たきりになり、呼吸苦にモルヒネを・・という悲劇の転帰をたどる。しかし適切な診断と、最近の気管支拡張薬の進歩で、気管支を開けば、呼吸苦の元凶である動的肺過膨張をある程度コントロールでき、かつ、呼吸法習得などの訪問リハビリテーションにより、苦しくなく動け、ADL・QOL高く過ごすことができる。COPDは全身性の炎症性疾患である。単なる老衰とは異なり、より良く生き抜くことを支えるために、多職種による多面的包括的呼吸ケアが必要である。その3つの柱が、抗炎症戦略である栄養療法、そしてリハビリテーションと気管支拡張薬を中心とした薬物療法である。そして、まさに自分の呼吸苦の原因を知り、自分で対処できるようにするセルフマネジメント教育である。
本シンポジウムでは、在宅でCOPD患者様を実際にケアしている先生方にお話を頂き、2025年にCOPDが激増する前に、共に学び、備えたいと思う。

7月14日(日曜日) 16:40~18:30
「COPD知ってケアすればこんなに違う!~在宅における多面的包括的呼吸ケア・リハビリテーション~」

座長:
武知由佳子(医療法人社団愛友会いきいきクリニック)
鈴木 道明(小平すずきクリニック)
演者:
青木 康弘(医療法人康曜会プラーナクリニック呼吸器内科)
横田 直子(医療法人社団愛友会いきいきクリニック訪問リハビリテーション)
山本 弥生(医療法人はあとふる訪問看護ステーションハートパークはびきの)
前田  玲(おびひろ呼吸器科内科病院)

シンポジウム15

概要 ▼
在宅医療における情報共有・連携システムはそのスタートから20年を経て、最近急速に発展しようとしています。低コストで十分に活用できるシステムが提供されるようになり、また各自が保有している携帯端末をデバイスとして活用できることがその理由に挙げられると思います。実際に今年のこのICTに関する3つの公募枠に13演題もの優れた応募があり、座長として苦渋の選択をさせていただきました。このセッションはまず唐澤教授に地域共生社会と情報共有についての基調講演をいただき、病院からの地域包括ケアとしての多職種・施設間の情報共有システムの講演、そして公募演題から選ばれた在宅医療の情報共有システムについての発表が続きます。急速な発展の中でシステム間の相互運用性や標準化は情報システムではどうしても避けて通れない課題です。こうした問題も考えながら今回のICTのシンポジウムを進めていきたいと考えております。

7月14日(日曜日) 9:00~11:50
「在宅医療介護連携における情報共有~ICTのもつ可能性~」

座長:
二ノ坂保喜(にのさかクリニック)
高林克日己(三和病院)
基調講演:
唐澤  剛(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授/佐久大学客員教授)
演者:
松村  健(公立昭和病院)
目々澤 肇(公益社団法人東京都医師会)
後藤  暁(後藤医院/飯田医師会)
細田  亮(くぬぎ山ファミリークリニック)
沼口  諭(大垣市医師会)
二ノ坂保喜(にのさかクリニック)

シンポジウム16

概要 ▼
尿道留置カテーテルの管理は在宅医療における大きなテーマの一つです。挿入の際には明確な理由があったとしても、その後に再評価されることがなくケアスタッフの誰も長期留置されている必要性が説明できない、ということも珍しくありません。
現在急性期病院では2016年度から排尿自立指導料が算定できるようになり、カテーテルを抜去し排尿自立を支援しようという動きが起こりつつあります。介護施設でも2018年度から排せつ支援加算がつき、取り組みが始まっています。
カテーテルを抜去した時に起こる尿閉や頻尿への対応、おむつ交換などの介護負担の増大といったデメリットを考えると、在宅で容易に抜去の選択肢をとりにくいかもしれません。一方で感染のリスク軽減や患者QOLの向上などメリットが大きいのも確かです。
カテーテルを抜去し排尿自立を支援するためにはどのような取り組みが必要となるか、今回のシンポジウムで議論しともに考えてゆきます。

7月14日(日曜日) 14:40~16:50
「排尿管理~病院と在宅をつなぐ~」

座長:
土屋 邦洋(医療法人かがやき総合在宅医療クリニック)
大川あさ子(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)
演者:
谷口 珠実(山梨大学大学院総合研究部医学域健康・生活支援看護学講座)
関戸 哲利(東邦大学医療センター大橋病院泌尿器科)
笹原  綾(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院看護部)
太田 雅也(医療法人社団医真会世田谷ホームケアクリニック)
土屋 邦洋(医療法人かがやき総合在宅医療クリニック)

シンポジウム17

概要 ▼
腎不全患者の高齢化とともに、腎不全診療のありかたも問われる時代になってきています。今回のシンポジウムでは、在宅での腹膜透析を安全・安心に行い、そして人生の最終段階の時を支えるにはどうしたらよいのかということを考えたいと思います。それには医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー、介護支援専門員などの多職種連携が重要であることはもちろんですが、さらに緊急時に備えた病診連携も大切になってきます。また超高齢社会の中で腎不全患者さんも高齢となり、家族介護力が低下してきている現状を踏まえ、患者ならびにご家族の希望に沿った生活を支える工夫やアイデアも必要でしょう。参加している皆様と有意義なディスカッションができることを期待しています。

7月14日(日曜日) 17:00~18:30
「多職種による在宅透析・腹膜透析を含めた腎不全患者の医療的支援」

座長:
河原崎宏雄(稲城市立病院)
谷亀 光則(望星大根クリニック)
演者:
櫻井 和弘(医療法人社団交鐘会あおぞら在宅診療所多摩)
笹川 幸江(稲城市立病院)
高田 知美(医療法人俊榮会稲城訪問看護ステーションほほえみ)
森川 志帆(医療法人社団エトワール会たんぽぽクリニック/医療法人社団豊済会境南クリニック)

シンポジウム18

概要 ▼
高齢化の進行に伴い高齢心不全患者が増加している。そのため、慢性心不全を有する高齢者を暮らしの場で治療・ケアする必要性が高くなっている。高齢心不全患者は若年者と病態が異なり、心不全以外の併存症や老年症候群を認めることが多い。しばしば日常生活の支援を必要とする。このような高齢心不全患者に対して、ひとりひとりの生き方を尊重し、多職種がチームを形成して生活のなかで治療・ケアを行う必要がある。
本シンポジウムでは「超高齢社会における循環器診療」の基調講演に続き、5名の演者が高齢心不全患者の病態の特徴、併存症を含めた全身管理、心臓リハビリテーション、生活の質の維持向上、総合機能評価、多職種チームアプローチ、苦痛の緩和に関して講演し、総合討論を行う。本シンポジウムに参加することにより、高齢心不全患者が住み慣れた地域でよりよく生活するための支援ができるようになることを目指す。

7月14日(日曜日) 9:00~12:00
「高齢者慢性心不全患者のマネジメント」

座長:
平原佐斗司(東京ふれあい医療生活協同組合梶原診療所)
山中  崇(東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座)

 基調講演:木原 康樹(広島大学大学院医歯薬保健学研究科循環器内科学)

演者:
弓野  大(医療法人社団ゆみの)
篠原かおる(株式会社ピュア・ハート訪問看護ステーション・青い空)
山中  崇(東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座)
石野 光則(社会医療法人財団大和会東大和病院)
平原佐斗司(東京ふれあい医療生活協同組合梶原診療所)

シンポジウム19

概要 ▼
放射線治療治療は基本的に病院施設で行う治療ですので、在宅医療の現場で働く医療者にとっては馴染みが薄い治療かもしれません。しかし、本シンポジウムの抄録を見ていただくとわかる通り、がん治療において放射線治療は根治治療の場面でも進行がん患者の症状緩和の場面でも様々な事例で有用な治療であります。司会者は以前、在宅がん緩和ケアのテキストを編集した際にあえて放射線治療の項目を作りました。それは様々な場面でがん患者にとって放射線治療が有効であることを知っていただき、その適応がある患者さんに対して適切に放射線治療を勧められることが在宅医療者として必要な技能であると考えたからです。本シンポジウムを通して皆様の放射線治療に対する理解が増し、放射線治療が有用な病状にある患者さんを放射線治療に繋いでいただける場面が増えることを願っています。

7月14日(日曜日) 13:40~16:00
「放射線治療の在宅医療における適応」

座長:
辻 彼南雄(水道橋東口クリニック)
茅根 義和(東京共済病院緩和ケア内科)

 基調講演:和田  仁(南東北がん陽子線治療センター)

演者:
平   栄(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)
石橋 了知(藤野在宅緩和ケアクリニック)
篠木 安代((株)清心みのり地域看護ステーション)

シンポジウム20

概要 ▼
コミュニケーション能力は、成長とともに少しずつ研ぎ澄まされ、素晴らしい力を発揮する人もいれば、逆にコミュニケーション能力を封印したかのように閉ざされた世界で生きようとする人もいる。より良いコミュニケーションのためには言語のみならず非言語的な要素が要求される。人の中には、動物、植物とコミュニケーションをとっている人がいる。この場合、言語はいらない。相手から表出されている情報、サインを巧みに読み取っていると考えられる。人と人の場合も本来は、言語がなくてもかなりの情報量を受け取っているが、言葉が加わると更に膨大な情報量を得られることになる。相手からの情報を感じ取る力と言葉の意味を理解する力はコミュニケーションには不可欠だ。この能力は、自然に備わっている人もいるが、多くは日々の切磋琢磨によってその能力は大きく開花する。本シンポジウムでコミュニケーション能力についてのひらめきが得られることを願っている。

7月14日(日曜日) 16:10~18:30
「コミュニケーション~聴力と発語について~」

座長:
原  龍馬(原歯科医院(市が尾))
田村  学(医療法人学縁会おおさか往診クリニック)
演者:
関  啓子(三鷹高次脳機能障害研究所)
細田 恵子(東大和市聴覚障害者協会)
田邉 智子(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)
田村  学(医療法人学縁会おおさか往診クリニック)
長尾 和宏((医)裕和会長尾クリニック)

シンポジウム21

概要 ▼
1995年に精神保健法が精神保健福祉法となったことは、精神疾患を単に医療(治療)の対象とするのみではなく、リハビリテーションと福祉(生活支援)の対象としても捉えることを意味していた。精神保健福祉法の理念に基づけば、生活の場である在宅で医療・福祉一体型サービスを提供する営みが精神科ケアの中核をなすことが望ましいのは、自明のことであるとすら言えるだろう。精神疾患の在宅医療については、かつてはそのニーズとは裏腹に実践はそれほど盛んとは言えなかったが、近年様々な様態での営みが広がりつつある。
本シンポジウムではまず在宅での精神疾患のコアグループである認知症とうつ病について基調講演をいただき、精神科病院、精神科クリニック、訪問看護ステーション、一般内科)在宅診療所からご発表いただく。精神疾患の在宅医療の現在地を見通す企画となることを期待している。
7月14日(日曜日) 9:00~12:00
「精神疾患の在宅医療」
座長:
大城  一(医療法人社団大法会遠江病院)
北田 志郎(大東文化大学スポーツ・健康科学部看護学科)

 基調講演:井上  猛(東京医科大学精神医学分野)

演者:
片山 成仁(医療法人社団成仁)
服部 紋子(みなみだい訪問看護ステーション)
内田 直樹(医療法人すずらん会たろうクリニック)
長坂 省三(社会医療法人財団大和会東大和ホームケアクリニック/北野台病院)

シンポジウム22

概要 ▼
平成30年度診療報酬改定では様々な場面の連携に焦点があてられた。病院と在宅医療においては「退院後訪問指導料」・「在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料」「在宅患者共同診療料」等により、病院看護師や医師のアウトリーチを推進することになった。また、在宅療養支援診療所以外の診療所の訪問診療や複数の医療機関からの訪問を評価することにより訪問医療機関同士の連携もしやすくなった。さらには介護だけでなく障害との連携や、意思決定も医療・介護に共通して厚生労働省のガイドラインを踏まえて行うようにされたことで、連携が必要な状況がつくりだされた。
しかし、これらの改訂をふくめ、十分に周知・活用されているとは言い難い。今ある制度を用いた新しい病診連携をどの様にすすめていくのか、どのように制度改定を行えばよりよい在宅医療が実現できるのか、という点を考えながら、現在取り組んでいる知恵や活躍を紹介したい。

7月14日(日曜日) 13:40~16:30
「医療制度と病診連携」

座長:
荻野美恵子(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター)
永井 康徳(医療法人ゆうの森たんぽぽクリニック)

 基調講演:永井 康徳(医療法人ゆうの森たんぽぽクリニック)

演者:
秋山 紗知(社会医療法人財団大和会東大和病院)
松重  明(医療法人ゆうの森たんぽぽクリニック)
安中 正和(医療法人安中外科・脳神経外科医院/認定NPO法人長崎在宅Dr.ネット)
矢崎 一雄(医療法人財団老蘇会静明館診療所)
植竹 日奈(国立病院機構まつもと医療センター)
荻野美恵子(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター)

シンポジウム23

概要 ▼
外来診療や入院診療と同様、在宅医療でも診断や治療を行う上で臨床検査は不可欠であり、対象者ごとに臨床検査の必要性を判断し、適切に実施することが求められる。臨床検査は大別して検体検査と生体検査に別けられる。今日では生活の場で臨床現場即時検査(Point Of Care Testing:POCT)や携帯型超音波診断装置などを用いた生体検査を実施することができる。いずれの検査でも適切に検査を実施し、得られた検査情報を正確に評価する必要がある。臨床検査振興協議会では臨床検査を活用して適切な在宅医療を推進し、患者のQOL改善を目指す活動を行っている。本シンポジウムでは4人の演者が在宅医療に取り組む臨床検査技師の実践、臨床検査および臨床検査技師の役割について講演したのち、総合討論を行う。「地域包括ケアシステム」構築に向けた臨床検査(技師)の関わり方について次世代につながる提言を行うことを目指す。

7月14日(日曜日) 16:40~18:30
「在宅医療における臨床検査の新しい展開(臨床検査振興協議会との共同企画)」

座長:
山中  崇(東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座)
深澤 恵治(一般社団法人日本臨床衛生検査技師会)
演者:
西成田睦未(医療法人社団杏生会文京根津クリニック)
宮下  勉(医療法人社団鴻鵠会)
小野 宏志(医療法人社団心坂の上ファミリークリニック)
深澤 恵治(一般社団法人日本臨床衛生検査技師会)

シンポジウム24

概要 ▼
現在、男女とも2人に1人にがんになり、5年生存率が62.1%となったことで、がんサバイバーを社会全体で支えることが求められている。特に、男性の前立腺がん、女性の乳がんは、罹患が多いことや5年生存率が高いことが特徴である。これらのがんサバイバーは、在宅で過ごしながら長期にわたるがん薬物療法を受けていることや骨転移の病的骨折のリスクや痛みによる生活上の困難を抱えていることも特徴で、多くの病院内医療スタッフや在宅医療・介護スタッフがかかわっている。切れ目のない医療を提供し、患者が自分らしく暮らすことができる生活を支えることが目標である。
今回、前立腺・乳がんサバイバーにかかわっているスペシャリストに、それぞれの立場から、現状の様子や工夫していること、今後の展望などをお話しいただく。「がんサバイバーが住み慣れた自宅に、住み慣れた地域に最期まで過ごせるために多職種連携でできること」を考えていきたい。

7月14日(日曜日) 9:00~11:50
「がんの在宅医療~乳がんと前立腺がんを中心に~」

座長:
柵山 年和(成田病院外科、慈恵医科大学)
田中 登美(奈良県立医科大学医学部看護学科成人慢性期看護学)

 基調講演①:山内 英子(聖路加国際病院)
 基調講演②:大堀  理(東京国際大堀病院)

演者:
岸本ゆかり(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院薬剤科)
新井 陽子(公立昭和病院)
豊原 道枝(社会医療法人財団大和会東大和訪問看護ステーション)

シンポジウム25

概要 ▼
在宅医療を支えるチームの一つに、歯科訪問診療があり、在宅医療・病院入院中においては、歯科医院を受診できない患者の治療にあたるケースが増えてきている。しかし、今だに「どうしたら医科歯科連携が進むか」という議論があったり、主治医から「歯科との連携が必要と感じる」という意見が出るということは、現在主治医のニーズに歯科が十分に応えられていないことを意味すると思われる。今回のシンポジウムを通じて、成功事例を共有していただく。その上で、「歯科」が対処すべき在宅療養患者・入院患者のかかえる具体的歯科疾患は何か、それを十分治療することができていないのは歯科の診療供給量の問題か、それとも現在の歯科訪問診療が治療できる疾患範囲が狭くニーズに応えることができていないのか、等について具体的に議論し、主治医が必要と思われる歯科疾患の治療ニーズが満たされる状況を作るために前進できる時間としたい。

7月14日(日曜日) 13:40~16:30
「在宅医療における医科歯科連携」

座長:
竹山 廣光(三重北医療センター)
太田 博見(太田歯科医院)

 基調講演:太田 博見(太田歯科医院)

演者:
長野 宏昭(沖縄県立中部病院)
川村  洋(大崎歯科医師会)
近江 綾子(特別養護老人ホームつるみね)
若杉 葉子(医療法人社団悠翔会)
太田 俊輔(太田医院)
石井 良昌(社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス海老名総合病院/一般社団法人海老名市歯科医師会)

シンポジウム26

概要 ▼
高齢者の摂食嚥下の問題は急性期・回復期・維持期と区分され病院完結型のリハから地域全体で支える地域完結型に変わりつつあり、病院から在宅へ、医療から介護へ、多施設の連携という方向性が求められている。多くの場合、我々は特定の施設のスタッフとして活動するため、自分自身が所属する施設の立場から他の施設の問題点を指摘しがちである。しかし、地域を支える多施設の一つとして協働することまでを目指すためには、ほかの施設の役割やどのような考え方で患者に向き合っているのか相互に理解を深めていくことが肝要である。また、地域ごとに医療資源の差が大きいことも考慮しなければならない。それぞれの立場や地域での摂食嚥下へのかかわりを各シンポジストにお示しいただき、これから摂食嚥下への対応がさらに発展するためにどのようにしたら良いのか議論したい。

7月14日(日曜日) 16:40~18:30
「地域嚥下~地域で飲み込みを支えるまちづくりをめざして~」

座長:
大石 善也(大石歯科医院)
元橋 靖友(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)
演者:
大川 延也(大川歯科医院)
大澤 康貴(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)
松木るり子(ことばの相談室はる/デイケアルームフローラ/つばさリハビリ訪問看護ステーション)
大石 善也(大石歯科医院)
元橋 靖友(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)

シンポジウム27

概要 ▼
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、未だ治療法のない神経難病であり、日常生活動作を障害する様々な症状が月単位で進行する。またALS患者の悩み・苦痛は、身体的問題のみならず、病状に対する不安、家族の介護負担に関する問題、経済的問題など、極めて多岐にわたる。そのような身体的・精神的苦痛を抱えながら、「どこで療養するのか」、「胃瘻を造設するのか」、「コミュニケーション手段はどうするのか」、「人工呼吸器を装着するのか」、いろいろな局面で決断を迫られる。一口にALSと言っても、患者によって経過は異なる。進行の速さも様々であり、早期から呼吸筋麻痺が前景となる例や、認知症を伴う例もある。病初期の決断が経過とともに変化することも当然あり得る。一人の医師、看護師だけでALS患者が抱える問題の多様性、揺らぐ気持ちと向き合うことは困難である。多職種が一丸となる必要がある。ALS患者の人生設計に沿った自己決定プロセスについて考えてみたい。

7月14日(日曜日) 9:00~11:50
「ALSにおける協働意思決定 ~揺らぐ気持ちと向き合う~」

座長:
宮﨑 之男(医療法人社団つくし会新田クリニック)
荻野美恵子(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター)

 基調講演:荻野美恵子(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター)

演者:
平井  健(康明会病院/東京都立神経病院)
中山 優季(公益財団法人東京都医学総合研究所難病ケア看護)
本間 武蔵(都立神経病院リハビリテーション科)
藤田 拓司((医)拓海会神経内科クリニック)

シンポジウム28

概要 ▼
人生の最終段階において本人の意向を反映した医療が提供されるためには、本人の判断能力が残る、できるだけ早い時期からの意思決定支援が行われる必要があります。しかしながら現在は病院においても十分なアドバンス・ケア・プランニング(ACP)は行われておらず、このため、明確な意思決定がされないまま、判断能力がすでに低下した状態で病院から在宅医療に移行してくる人も少なくありません。この状況を改善するためには、病状が安定している時期からの意思決定支援と“思い”の共有が必要です。本シンポジウムでは、プライマリー・ケアを主体に地域全体でどのように本人の思いを支えていくかをテーマに、基調講演の後、各シンポジストには、それぞれ、市民の価値観の醸成、外来からの早期の意思決定支援、最期までの生ききるを支える活動、県全体での人材育成、といった異なる切り口でお話しいただき、今後ACPをどのように地域で展開するかについて検討します。

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~10:30
「プライマリケアの現場から始めるACP」

座長:
紅谷 浩之(オレンジホームケアクリニック)
三浦 久幸(国立長寿医療研究センター在宅連携医療部)

 基調講演:三浦 久幸(国立長寿医療研究センター在宅連携医療部)

演者:
中里 和弘(尚絅大学短期大学部)
紅谷 浩之(オレンジホームケアクリニック)
石丸友里江(医療法人社団ナラティブホームものがたり居宅介護支援センター)
後藤 友子(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)

シンポジウム29

概要 ▼
独居高齢者等の在宅看取りは在宅医療・介護関係者の尽力で少しずつ可能となってきており、一般の方にとって「そんなことが可能なのか」というカルチャーショックがあっても関係者の中では普通のことになりつつある。もちろんそれが我が地域で可能となるためには訪問医や訪問看護師に過度な負担がかからないような人材の充実、見守りをする地域住民の協力、病院スタッフの意識改革、認知症になってもサービスを活用できる権利擁護の支援、フォーマルとインフォーマルな連携体制そして本人・家族・地域文化の意識醸成が必要である。独居高齢者の在宅死=さみしくみじめな孤独死というイメージが一般の方たちの持っているものであるならば、私たち医療介護関係者の意識とのギャップが大きいでのはないだろうか。傍らに家族がいなくても、自分の望むような最期を地域でむかえられるという選択肢を持ってもらうために、私たちは何をすべきであろうか。

7月15日(月曜日・祝日) 13:50~16:00
「独居高齢者等の在宅看取りが可能となるまちづくり」

座長:
馬見塚統子(社会医療法人財団大和会東大和市高齢者ほっと支援センターなんがい)
長尾 和宏((医)裕和会長尾クリニック)
演者:
伊藤 重夫(多摩市役所)
佐藤 良子(立川市大山自治会前会長相談役)
山本 繁樹(立川市社会福祉協議会)
守上 佳樹(医療法人双樹会よしき往診クリニック)
レシャード カレッド(医療法人社団健祉会レシャード医院)
長尾 和宏((医)裕和会長尾クリニック)
小笠原文雄(小笠原内科・岐阜在宅ケアクリニック)

シンポジウム30

概要 ▼
病院医療と在宅医療では目指す目標が、病院では疾患治療(CURE)が中心であり、在宅では生活を支える(CARE)が中心となる。目標が異なる連携となるので、病院から在宅へ、また在宅から入院を含めた相互理解とそのクッションとしての多職種の役割が重要になる。このシンポジウムでは基調講演としてaging in place(住み慣れた地域で暮らし続ける)を実現するための病院と在宅相互連携について宇都宮先生からご講演いただきます。続いてシンポジウムで各演者の連携の取り組みをご報告いただきます。地域包括ケアとしての病院と在宅の連携のあり方、互いに支えあう、共にまちをつくりあげる病院との連携について討論できればと思っています。

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~10:10
「病院と在宅医療の連携」

座長:
吉澤 明孝(要町病院・要町ホームケアクリニック)
梁  広石(順天堂東京江東高齢者医療センター)

 基調講演:宇都宮宏子(在宅ケア移行支援研究所宇都宮宏子オフィス)

演者:
西村 嘉裕(いばらき診療所みと)
和田  浩(大阪発達総合療育センター訪問診療科/大阪発達総合療育センター小児科)
福本 和彦(磐田在宅医療クリニック/磐田市立総合病院)
吉澤 明孝(要町病院・要町ホームケアクリニック)

シンポジウム31

概要 ▼
在宅医療における24時間365日(24/7)体制の確保は、「かかりつけ医の在宅医療」普及がなかなか進まない最大の理由となっている。都市部では、専門の在宅医療診療所と24時間体制の訪問看護ステーションの連携で、この体制は確保されているようであるが、地方では、この課題が在宅医療普及を妨げる壁となっている。特に看取りを伴う在宅医療ではこの体制の構築が必要不可欠である。このシンポジウムでは、大都市から過疎の地域を含め、同様の課題に直面しながらも、24/7体制を構築してきた医師等に、これまでの取り組み等について話題提供していただき、体制確立のために取り組むべき課題やその課題解決のための具体的戦略等について提言していただきたい。(key word:24/7、二人主治医、副主治医、看取り)

7月15日(月曜日・祝日) 10:20~11:30
「地域の中で24/7体制をどのように確保するか」

座長:
森本 昌宏(大阪なんばクリニック)
英  裕雄(医療法人社団三育会新宿ヒロクリニック)
演者:
柳楽 知義(さくらクリニック)
金坂 宇将(ケアプロ訪問看護ステーション東京)
古田 達之(柏市医師会在宅プライマリ・ケア委員会/医療法人社団双樹会古田医院)

シンポジウム32

概要 ▼
在宅医療での診療は多職種連携の重要性は言うに及ばないが、医師間の連携、特に自分の専門性以外の分野の専門医との連携も重要である。在宅患者は通常多数の(慢性)疾患を抱えており、専門医の意見を参考にしたい場合は決して少なくない。診断ならびに治療に難渋する場合に専門医へのコンサルテーション機能があること、さらには併診のシステムがあることは在宅医療を実践する上で大変心強いものと思われる。今回のシンポジウムではがん患者、血液疾患患者、その他小児事例を交えた併診事例などの発表を7名の先生方にお願いしている。実り多いシンポジウムになることを期待している。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「専門医と在宅医との協働」

座長:
中島  孝(独立行政法人国立病院機構新潟病院)
葛谷 雅文(名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学)
演者:
葛谷 雅文(名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学)
河田 真弓(医療法人社団永研会ちとせクリニック)
篠田 裕美(医療法人社団プラタナス桜新町アーバンクリニック/関医院/済生会宇都宮病院)
伊藤 達也(西大須伊藤内科・血液内科)
安達 昌子(さくら醫院/血液在宅ねっと)
島﨑 亮司(地域医療振興協会シティタワー診療所)
引野 雅子(ひきのクリニック)

シンポジウム33

概要 ▼
新概念「フレイル」は要介護になりやすい前段階の虚弱状態のことを指し、身体的・心理的・社会的フレイルなどの多面的な要素が複合的に関連しながら負の連鎖の状態で自立度を落としていくことを示している。さらに、しかるべき適切な介入により様々な機能を多少なりとも戻せる可逆性を持ち合わせた段階でもある。しかし、その可逆性を実現するためには専門職だけの個別アプローチだけではなく「まちづくり」の視点も必須となってくる。フレイル期から在宅療養の要介護期まで視野に入れ、多くの専門職能による有機的連携、自治体行政内の部署間連携、地域における真の食支援システム、住民啓発と住民活力を用いた生活支援見守り活動等、まさにマルチステークホルダーがフレイル対策に取り組む必要がある。本シンポジウムにおいて各分野からの演者によりフレイル対策のポイントや取り組みを提示して頂く。
7月15日(月曜日・祝日) 8:00~10:30
「フレイル予防はまさに「まちづくり」(一般社団法人日本老年医学会との共同企画)」
座長:
若林 秀隆(横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科)
飯島 勝矢(東京大学高齢社会総合研究機構)

 基調講演:飯島 勝矢(東京大学高齢社会総合研究機構)

演者:
望月  諭(医療法人社団のぞみの朋)
佐竹 昭介(国立長寿医療研究センターフレイル研究部)
尾関麻衣子(日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック)
山岸賢一郎(社会医療法人財団大和会東大和病院整形外科)
若林 秀隆(横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科)

シンポジウム34

概要 ▼
このシンポジウムは「地域緩和ケアネットワークの現状と課題」と称して、5人のシンポジストの先生方から発表があります。最期まで、住み慣れた地域で過ごす「地域包括ケア」の一環として、地域での緩和ケアネットワークも確立されてきています。病院と在宅、多職種での連携、家族をも含めた総合的な取り組み、そのような地域緩和ケアネットワークが地域ごとに構築されつつあります。最終的な地域での看取りも含めて、5人のシンポジストそれぞれの活動を報告してもらいます。そして、今後の日本の地域における緩和ケアの現状や方向性を、参加者の皆さんと共有したいと思います。ぜひ、このシンポジウムに参加して、明日の地域緩和ケアネットワーク構築に向けて、ともに考えてみましょう。

7月15日(月曜日・祝日) 10:40~12:00
「地域緩和ケアネットワークの現状と課題」

座長:
丸山 道生(田無病院)
井尾 和雄(立川在宅ケアクリニック)
演者:
岩本 華子(医療社団法人プラタナス桜新町アーバンクリニック在宅医療部)
児玉麻衣子(福井大学医学部附属病院がん診療推進センター/オレンジホームケアクリニック)
柳沢  博(医療法人社団焔やまと診療所)
大和 太郎(やまと@ホームクリニック)
徳田 英弘(ファミリークリニックネリヤ)

シンポジウム35

概要 ▼
日本という国は今大きく様変わりをしています。高齢者が増加し、就労人口が減少しています。このため医療は現在大きな転換期に来ています。病院完結型医療から地域完結型医療への転換、地域包括ケア体制の確立、在宅医療の推進、地域共生社会の確立などが大きなテーマです。新しい医療の役割の中では、かかりつけ医としての役割も変容しつつあるのかもしれません。そして、職能団体として医師会の役割も変わっていくはずです。特に重要なのは地域と密接に関わる地区医師会の役割です。市区町村行政との連携のみならず、市民へ啓発のみならず協働も求められているのかもしれません。今回は先進的な活動を行う医師会からリーダーをお招きし、議論をさせていただきます。皆さんの地域でも、どのような活動、社会的処方が可能なのか考えてみてください。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「かかりつけ医・訪問診療によるまちづくり~医師会とまちづくり~」

座長:
鈴木  央(鈴木内科医院/大森医師会)
尾﨑 治夫(公益社団法人東京都医師会)
演者:
鈴木  央(鈴木内科医院/大森医師会)
土谷 明男(公益社団法人東京都医師会)
有村  章(有村クリニック)
後藤 慶次(医)ソレイユひまわり在宅クリニック)
川越 正平(松戸市医師会)

シンポジウム36

概要 ▼
在宅医療の現場において陰の立役者とも言える事務方の活躍の幅が拡がっています。本シンポジウムでは、日々のクリニック運営において抱える様々な悩みや問題に対し、全国各地で活躍中の事務長らから自院での取り組みの事例紹介をいただくことで、現状打破へ向けた何らかのきっかけを掴んでもらいたいと思います。主な議論のポイントは「診療の質(人材教育)」「理念(ビジョン)共有」「経営(マネジメント)」とし、会場内からの質問にも随時答えていきます。いずれのテーマも明確な答えが存在しない中で、それぞれの組織や地域において何がより必要かつ効果的なのか、会場全体が一体となって議論を深めたいと思います。最終的に、在宅医療という地域での生活をベースにした現場で、より良い医療とは、それを支える組織とはどうあるべきか、事務方からの問題提起を目指します。

7月15日(月曜日・祝日) 9:30~10:50
「事務のはたらき~在宅医療システムの構築~」

座長:
永井 康徳(医療法人ゆうの森たんぽぽクリニック)
増永 英尚(オレンジホームケアクリニック)
演者:
清水 雅大(医療法人社団焔やまと診療所)
増永 英尚(オレンジホームケアクリニック)
前田 浩幸(医療法人社団敬崇会猪原歯科・リハビリテーション科)
木原 信吾(医療法人ゆうの森)

シンポジウム37

概要 ▼
日本在宅医学会(現日本在宅医療連合学会)、日本老年医学会、国立長寿医療研究センターが主体となり、「高齢者在宅医療・介護サービスガイドライン2019」が発行された。この発行にはほぼ3年の期間がかかり、作成委員の先生方の多大なご努力、ご苦労と、関係団体、学会の皆様に支えられてようやく世に出すことができた。
本ガイドラインは、在宅医療と介護サービスの指針を提示することだけを目的としたものではなく、現時点における在宅医療と介護サービスのエビデンスが明確なもの、不明なことを明確にすることも重要な目的とした。在宅医療が多様化する中で、海外はもとより我が国においても、エビデンスが乏しいクリニカルクエスチョンが多く存在する。我々は、在宅医療・介護サービスの今後の発展のために、この分野を下支えする研究活動を推進する必要性を強く感じた。
本ガイドラインが在宅医療に携わる方々に周知され、有効に活用されることを期待する。

7月15日(月曜日・祝日) 11:00~12:00
「高齢者在宅医療・介護サービスガイドライン2019年版の紹介と今後の普及について」

座長:
石垣 泰則(医療法人社団悠輝会コーラルクリニック)
葛谷 雅文(名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学)
演者:
葛谷 雅文(名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学)
山中  崇(東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座)
飯島 勝矢(東京大学高齢社会総合研究機構)
茅根 義和(東京共済病院緩和ケア内科)
大友  宣(医療法人財団老蘇会静明館診療所)

シンポジウム38

概要 ▼
日本在宅医学会、日本老年医学会、国立長寿医療研究センターの三者は共同で「高齢者在宅医療・介護サービスガイドライン2019」を作成した。これまで多くの在宅医療に関する経験知が蓄積されているが、システマティックレビューの過程を経た在宅医療に関する研究からのエビデンスは少ないことも再認識された。今後、在宅医療に関する研究をさらに推進し、エビデンスを構築していく必要がある。一方、それぞれの診療領域ごとに多くの診療ガイドラインが作成されている。しかしこれらの各診療ガイドラインのなかで在宅療養者を対象とする具体的な治療やケアの方法について示されていない。
本シンポジウムでは非がん疾患を対象に、高齢者在宅医療・介護サービスガイドライン2019を踏まえつつ、特に急性・慢性心不全、パーキンソン病、排泄ケアと尿路カテーテル管理、看取りに関する診療ガイドラインを活用する方法について検討する。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「非がん疾患の在宅医療 診療ガイドラインをどう活用すべきか(研究委員会企画)」

座長:
山中  崇(東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座)
飯島 勝矢(東京大学高齢社会総合研究機構)
演者:
和田 泰三(医療法人理智会たなか往診クリニック)
田中 宏和(ゆみのハートクリニック)
波田野 琢(順天堂大学医学部附属順天堂医院脳神経内科)
矢澤  聰(慶聰会矢澤クリニック/慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室/東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座)
大友  宣(医療法人財団老蘇会 静明館診療所)

シンポジウム39

概要 ▼
外来診療や入院診療と同様、在宅医療においてもポリファーマシーは重要な課題である。それぞれの療養環境ごとに薬剤処方および服薬管理に関する状況は異なり、それぞれの場で適切な薬剤処方、服薬管理に努める必要がある。在宅医療では複数の併存疾患を有する高齢者が多いものの、外来診療に比べ処方薬を一元管理しやすく、服薬の状況を把握しやすい環境にある。医師、薬剤師をはじめ、在宅医療にかかわる各職種が協働して適切な薬剤処方および服薬管理を行うことが望まれる。
本シンポジウムでは、在宅医療における薬剤調整について、現場での工夫と専門医の立場からコツを共有する。本シンポジウムに参加することにより、ポリファーマシーに関する理解が深まり、医師、薬剤師などの職種が協働して在宅医療の現場で適切な薬剤調整を行うことができるようになることを目指す。

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~10:20
「在宅医療における薬の減らし方(ポリファーマシーと在宅医療)~各科の知恵~」

座長:
髙瀬 義昌(医療法人社団至髙会たかせクリニック)
山中  崇(東京大学大学院医学系研究科在宅医療学講座)

 基調講演:小島 太郎(東京大学医学部附属病院老年病科)

演者:
犬飼 浩一(社会医療法人財団大和会東大和病院)
桑田 雅雄(社会医療法人財団大和会東大和病院附属セントラルクリニック)
鈴木 邦彦(ワイズ株式会社つなぐ薬局/一般社団法人ミライ☆在宅委員会)
髙瀬 義昌(医療法人社団至髙会たかせクリニック)

シンポジウム40

概要 ▼
薬剤師の在宅医療への参画は、1994年に「在宅患者訪問薬剤管理指導」として初めて医療保険で認められ、2000年には介護保険で「居宅療養管理指導」が認められて、急速に進展してきた。最近では、高齢者の慢性疾患だけではなく、がん緩和ケア、小児・障がい児の在宅医療の支援を行うようになってきた。在宅療養者は、急性期対応の医療依存度の高い患者が増えてきているので、薬剤師は患者を選ぶことなく、あらゆる疾患の患者の薬物治療を支援している。
薬剤師の訪問意義は、第1に医薬品の提供があるが、訪問した時に患者のアセスメントや療養状況の確認ができるので、薬物治療の経過観察が可能なので薬物治療の適正化につなげられる。
今回のシンポジウムを通して、薬剤師のできることがたくさんあることを知って、行動してほしいと希望している。

7月15日(月曜日・祝日) 10:30~12:00
「薬剤師の在宅患者訪問の意義~医薬品提供から薬物治療支援へのパラダイムシフト~」

座長:
串田 一樹(昭和薬科大学)
根本ひろ美(ねもと薬局)
演者:
白石 丈也(有限会社メディックス白石けや木薬局)
宇都宮励子(一般社団法人大阪ファルマプランあおば薬局)
木村 雅彦(有限会社サンメディカルあけぼの薬局)
川名三知代(ココカラファイン薬局砧店)

シンポジウム41

概要 ▼
在宅医療の充実が叫ばれている昨今、超高齢多死社会の中の在宅医療の姿はどうあるべきか。独居の高齢者、老々介護、認々介護、老障介護、あるいはがん患者が介護者になる病老、病認介護、そして5080問題と言われる介護終了者の支援問題。国もそれぞれの問題対策に取り組んではいるが、今後の我が国の人口減少の中、病院や施設のベットも必要なくなる、ということの施策になるともいわれている。さらにその􄼱間を縫って在宅医療を営利目的として事業展開する事業者も存在する。このままではますます行き場のない介護難民、そして在宅看取りでない自宅死が増加し、死に場所がない日本ということになるのではないだろうか。今回のシンポジウムではこれからの在宅医療をどう進めていくか、様々な視点からの取り組み、都会と地方の地域性に伴った取り組み、そして医療行政からの今後の在宅医療の方向性もお話いただき、会場の皆様とともに考えて行きたい。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「これからどうする在宅医療」

座長:
久島 和洋(ドクターゴン鎌倉診療所)
荘司 輝昭(立川在宅ケアクリニック)

 基調講演:武田 俊彦(厚生労働省政策参与)

演者:
木村 幸博(医療法人葵会もりおか往診ホームケアクリニック)
佐々木 淳(医療法人社団悠翔会)
安井  佑(医療法人社団焔やまと診療所)

シンポジウム42

概要 ▼
わが国は急激に多死時代を迎えます。終末期から看取りをどのように迎えるかは、医療介護従事者のみでなく、行政、そして市民一人一人にとって大きな関心の的となっています。メディアの影響や市民的議論の推移もあり、一昔前と比べると、何が何でも延命をと望む人の数は減り、延命は行わないで欲しいとあらかじめ話してくる方々が増えてきている印象です。
その際に重要となるのは、目の前の大切な人が終末期にあたるのか、治療を差し控えることが本当にその人の利益になるのか、見極める医療従事者の判断力だと思います。終末期患者が増えるに従い、誤って終末期とされ、必要な治療が受けられない患者も増えてくることが予想されます。リスボン宣言の巻頭にうたわれる「良質な医療を受ける権利」を妨げないよう、我々にできることを共に考えてみたいと思います。

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~9:00
「看取りを取り巻く諸問題~みなし末期を考える~(次世代委員会企画)」

座長:
江口幸士郎(今立内科クリニック)
演者:
洪  英在(三重県立一志病院)
木村 琢磨(埼玉医科大学総合診療内科/HAPPINESS館クリニック)

シンポジウム43

概要 ▼
新専門医制度「総合診療専門医」の後期研修プログラムが開始され2年目となりました。今後、基本領域である「総合診療専門医」と、サブスペシャリティ領域としての「在宅医療専門医」、其々の「研修目標」、「具体的連携」「臨床上の役割」を具体化する必要性が急務です。本セッションでは、まず、在宅医療及び総合診療の研修を受けられ終了されたお立場と、在宅医療研修における指導医のお立場からお話を頂きます。
また、今回、旧日本在宅医学会と日本プライマリ・ケア連合学会の合同で、在宅医療の研修に関する調査を行いました。まず、日本在宅医学会の在宅医療研修を修了された先生による自己評価、日本プライマリ・ケア連合学会の家庭医療研修を修了された先生の自己評価。さらに、日本在宅医学会の在宅医療研修の指導医の先生による評価、日本プライマリ・ケア連合学会の指導医の先生による評価です。
さらに、日本在宅医療連合学会の専門医制度委員会のお立場から「在宅医療専門医に求められる社会的役割り」についてご講演を頂いた上で、「2025年に求められる在宅医療、総合診療のスペシャリストとは」について、皆様と考えたく存じます。専攻医、指導医をはじめ、在宅医療で協働される多職種の皆様などのご参加をお待ちいたしております。

7月15日(月曜日・祝日) 9:10~10:30
「2025年に求められる在宅医療、総合診療のスペシャリストとは(一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会企画)」

座長:
久島 和洋(ドクターゴン鎌倉診療所)
木村 琢磨(埼玉医科大学総合診療内科/HAPPINESS館クリニック)
演者:
田中 啓太(みえ医療福祉生活協同組合いくわ診療所)
一ノ瀬英史(いちのせファミリークリニック)
藤谷 直明(宮崎医院/大分大学医学部総合診療・総合内科学講座)
江口幸士郎(今立内科クリニック)
木下 朋雄(コンフォガーデンクリニック)

シンポジウム44

概要 ▼
本セッションでは、各地で想定されている大災害に対して、まず首都直下の大地震において、どの程度の負傷者が発生するのか、といった被害想定に基づき、これらの被災者を受け入れる災害拠点病院や緊急医療救護所での対応可能性について報告する。その後、これまでの大地震を含めた水害あるいはCBRNEにおける実際の在宅を含めた医療現場での対応について報告する。
熊本地震以降、大分や愛媛において地震も発生しており、加えて、西日本では豪雨被害なども、今後検討すべき大災害として注目されているところである。
これらの報告を元に、災害時における医療者や住宅を含めた医療環境のあり方について、議論を深める。

7月15日(月曜日・祝日) 10:40~11:40
「災害と在宅医療」

座長:
山下 哲郎(工学院大学)
古屋  聡(山梨市立牧丘病院)
演者:
山下 哲郎(工学院大学建築学部)
泰川 恵吾(ドクターゴン診療所)
古屋  聡(山梨市立牧丘病院)

シンポジウム45

概要 ▼
在宅支援チームの中で、医療ソーシャルワーカーの立ち位置は非常に難しい場合が少なくありません。医師や看護師、各療法士や療養環境や設備など、高い専門性からの視点を尊重しつつ、時に患者・家族の大切にしたい生活継続の代弁者として口を挟むことも必要です。家族間も含め、患者をめぐる人々の気持ちの微妙な調整役として存在しています。安心できる人材投入や療養環境は理想ですが、家庭の様々な事情を考慮しつつ事が運ぶように「場」を作る役割が求められます。きめ細やかな情報をどこまでスタッフ間で共有するのかの判断や調整をアセスメントした上で個別の援助計画を立て、修正を加えながらチームでの共有を徹底していくなど、やはりMSWが居てこそ可能でしょう。ほんとうは、黒子的存在でニコニコ笑っているだけというのが理想的な形かもしれません。
発表の中から、病院や診療所、訪問看護ステーションや行政と、違う持ち場で働くワーカーが、どのような配慮をしながら、各チームメンバーに力を発揮してもらい、しかしその中で、MSWとしての視点をどの様に押さえて進めているかを、意識してとらえていただけると良いかと思います。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「在宅医療における生活の視点~MSWの介入について~日本医療社会福祉協会との共同企画」

座長:
武山ゆかり(公益社団法人豊島区医師会)
秋山 正史(藤戸クリニック)
演者:
山口 可波(竹田綜合病院)
山村 朋子(株式会社GCI訪問看護ステーション芍薬)
小山  宰(東京ふれあい医療生活協同組合梶原診療所)
上田まゆら(医療法人社団青い鳥会上田クリニック)
岡江 晃児(杵築市医療介護連携課)

シンポジウム46

概要 ▼
2025年問題に象徴される少子高齢化対策として、地域包括ケアシステムの構築が在宅医療を中心に行われています。そこでめざす「健康」の構成要素はICF(国際生活機能分類)によると、医療機関が介入する心身の健康だけでなく福祉・行政が介入し当事者である患者・家族とともに、彼らの生活活動レベルをあげて、社会へ「参加」できることとされています。さらに「健康」に関係する環境因子と個人因子を分析し、医療従事者・患者家族・福祉行政機関が共通の理念で相互にコミュニケーションをとり医療・介護・リハビリ・生活支援を実践することにより対象生活者は自分らしい生活を最後まで続けることができるのです。本シンポジウムでは在宅リハビリの導入により、生活者の「健康」に貢献できるか?できたのか?を家、地域、町、市単位の地域の実情にあった経験を提示し、将来に向けた「日本独自の健康なまちづくり」について議論します。

7月15日(月曜日・祝日) 9:00~11:50
「リハビリとまちづくり」

座長:
横山 和正(順天堂大学医学部脳神経内科)
井上 俊之(たんぽぽクリニック)

 基調講演:糟谷 明範(株式会社シンクハピネス)

演者:
鈴川 活水(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院)
太田 秀樹(医療法人アスムス)
尾本由美子(荒川区健康部(保健所)健康推進課)
安部 能成(千葉県立保健医療大学)

シンポジウム47

概要 ▼
昨今、リハビリテーション(以下リハ)医療を享受する患者は脳血管疾患や運動器疾患に留まらず、癌や認知症、難病患者、心臓疾患、呼吸器疾患、小児在宅医療にも適応が広がっている。自宅に戻った生活期の患者にとってリハ医療は不可欠であり、患者の状況によって医療保険あるいは介護保険からの支給を受ける。在宅医療が多様化するとともに、それを支えるリハ医療の対応も多様化が求められている。単なる機能回復を目的とした治療から、日常生活における活動の維持・向上と社会参加を促し、生活の質(QOL)の向上することを目的とするものに変化している。リハ医療提供者は在宅医療ニーズに応えるため、コミュニケーションを図り、お互いの専門性を理解し、個々の患者に適切な医療を提供するよう心掛けることが重要である。本シンポジウムでは専門的多職種が語り合い、より良い地域リハ医療とは何かを模索する。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「多様化する在宅医療ニーズに応える地域リハビリテーションを語り合う(一般社団法人日本生活期リハビリテーション医学会との共同企画)」

座長:
石垣 泰則(医療法人社団悠輝会コーラルクリニック)
水間 正澄(医療法人社団輝生会)
演者:
石垣 泰則(医療法人社団悠輝会コーラルクリニック)
柴山志穂美(埼玉県立大学)
宮田 昌司(一般社団法人日本訪問リハビリテーション協会/医療法人社団輝生会本部)
近藤 国嗣(東京湾岸リハビリテーション病院)

シンポジウム48

概要 ▼
セルフ・ネグレクトやごみ屋敷は私たち在宅支援の領域では全国各地でみられる現象であり、独立した死亡危険因子である。米国テキサス州などではセルフ・ネグレクトが虐待類型として州法で認められているため、その実数が明確にカウントされている。わが国では、残念ながら、セルフ・ネグレクトは虐待類型として法的に認められておらず、その数の正確な把握もないため、政策的に社会資本や資源が投入されることは難しい。それゆえ、現場で奮闘する私たちがそれぞれの専門性における役割や支援方法、「何が足りず、どの分野との連携協働が有効なのか」を考え、地域行政に働きかけていかなければならない現状がある。
わが国では虐待に対応する法律は4法あり、それぞれ独立した支援体系を持っており、個別的に運用されている。しかし、人権擁護の観点から言えば、すべての虐待行為は包括的に通報され、24時間対応型で受理されるべきである。そして、年齢を問わず、障害等の有無を問わず、被害者も加害者も、支援されるべきである。その意味では、台湾「113」システムのような「0歳から100歳超までの、あらゆる虐待、いじめ、DV」に対応する包括的な通報受理システム、包括的な支援システムが存在することが望ましい。
現場の課題としては、ゴミ清掃業者などの地域の他業種連携、精神保健分野との連携、若年層からの引きこもりの人たちの支援、8050(ハチマルゴーマル)問題、発達障害の方々の支援、地域での孤立への対応など様々な要素が浮上してくる。若年障害者や発達障害の方へのきめ細かな支援は、当事者の自殺や高齢者虐待の予防活動と言ってもよい。
このセッションでは、まずセルフ・ネグレクト支援の第一人者である岸恵美子先生にご講演頂く。磯野先生よりためこみ症についての課題と医療機関の対応、また高齢者虐待・障害者虐待の分野からの支援、福祉他分野からのヒント(集団の中の孤立スクールソーシャルワークから)を頂きながら支援のあり方について議論したい。

7月15日(月曜日・祝日) 8:00~10:10
「地域における孤立・いじめ・虐待に対決する」

座長:
和田 忠志(医療法人社団実幸会いらはら診療所)
馬見塚統子(社会医療法人財団大和会東大和市高齢者ほっと支援センターなんがい)

 特別講演:岸 恵美子(東邦大学看護学部)

演者:
磯野  理(公益社団法人信和会京都民医連あすかい病院)
入海英里子(学校法人自由学園)
和田 忠志(医療法人社団実幸会いらはら診療所)

シンポジウム49

概要 ▼
日本はこれから経験したことのない、超高齢化社会を迎えようとしている。来たる2025年には65歳以上の高齢者数が3,677万人、2042年には3,935万人のピークを迎えると予想されており、より効率的に介護サービスが提供されることが求められている。
在宅医療の現場では、在宅に加えて、居住系施設を看取りも含めた生活の場と捉え、医療と介護の連携を図ってきた。居住系施設の選択肢に新たに加わったのが“介護医療院”である。
平成30年度の診療報酬介護報酬同時改定において、“介護療養病床”の廃止、医療機能と生活施設の機能を兼ね備えた“介護医療院”が制度化された。介護療養病床から介護医療院へ転換する移行措置期間は2024年3月末まで延長され、2019年3月末までに全国で150施設開設されている。(うち1施設は新設)
本シンポジウムでは制度化されて間もない介護医療院の現状を知り、『入居者の方やそのご家族の気持ちに応えることが出来るような』医療と生活や看取りの場としての発展を期待し、在宅医療の視点から議論していきたい。

7月15日(月曜日・祝日) 10:20~12:00
「介護医療院は何を目指すのか~その理想と現実に迫る~」

座長:
小野 宏志(医療法人社団心坂の上ファミリークリニック)
髙谷 陽子(あおぞら診療所)
演者:
眞鍋  馨(厚生労働省老健局老人保健課)
江澤 和彦(公益社団法人日本医師会)
長尾 和宏((医)裕和会長尾クリニック)

シンポジウム50

概要 ▼
人口の高齢化とともに、人生の終末期を過ごすことに支援を必要としている人が増えている。エンドオブライフをどこで、どのように過ごしたいかといった希望は個々人の価値観によって多様化しており、患者・家族のニーズに応えるためには、地域包括ケアシステムを構築し、アドバンスケアプランニングを行いながら多職種でアプローチをしていくことが重要であると言われている。ここでは、がんあるいは、がん以外の疾患とともに生きる人のエンドオブライフケアについて、看護師がそれぞれの立場でどのように行っているのかを振り返る。看護の実践の紹介、訪問看護事業所の質管理について、介護施設における多職種との連携からエンドオブライフケアを考える。また、被介護者が家族に感じる負担感(self Perceived Burden)にも触れ、質の高いエンドオブライフケアを提供するために看護師が果たす役割について幅広くディスカッションをしていきたい。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「質の高いエンド・オブ・ライフ・ケアを提供するために看護師にできること」

座長:
山田 雅子(聖路加国際大学)
田代 真理(JCHO東京新宿メディカルセンター)
演者:
村崎佳代子(医療法人社団重光会本町訪問看護ステーション)
田中 雄大(コパン訪問看護ステーション)
上田 仁美(医療法人社団鉄祐会祐ホームクリニック)
小野 幸代(訪問看護ステーションつばさ)
矢尾知恵子(社会医療法人河北医療財団/河北訪問看護・リハビリテーション阿佐谷/河北ファミリークリニック南阿佐谷)
大﨏 美樹(島根県立大学)

シンポジウム51

概要 ▼
2018年「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の改訂で盛り込まれた、ACP=アドバンス・ケア・プランニングという概念を含めた言葉は、一気に世の中に流れ、専門職への周知は勿論の事、市民への普及啓発活動として、各地域で勉強会や講演会などが開催されている。また、同年11月には、その愛称も「人生会議」として決定し、今後、増加する超高齢多死社会において、益々その認知度を向上するための働きかけが必要とされている。しかし、「まち」で暮らしている方々は、「健康長寿」に対する意欲が高い一方で、人生の最終段階における過ごし方については、まだまだその認識が乏しい。在宅で療養する方、独居、老老介護、小児から超高齢者を含めたひとり一人が、まわりの人達と自然に自分自身のこととして認識し、意思決定できる「まちづくり」を形成するための役割について、秋山先生、長江先生のお二人からご講演を頂き、皆さんとともに考えたいと思う。
7月15日(月曜日・祝日) 8:00~10:20
「まちづくりと地域看護」
座長:
菅原 由美(NPO法人キャンナス)
中山美由紀(社会医療法人財団大和会東大和市在宅医療・介護連携支援センターなんがい)
基調講演①:
秋山 正子((株)ケアーズ白十字訪問看護ステーション/暮らしの保健室/認定NPOマギーズ東京)
基調講演②:
長江 弘子(東京女子医科大学)
演者:
中山美由紀(社会医療法人財団大和会東大和市在宅医療・介護連携支援センターなんがい)

シンポジウム52

概要 ▼
訪問栄養指導、なかなか広まらない現状があります。制度面の問題もありますが、「在宅で管理栄養士はどのような働きができるの?」という疑問もあり広まらない側面があるのではないでしょうか。管理栄養士自身もわからない人もいるでしょう。また、他職種の方々もわからないために、管理栄養士に訪問の依頼をすることにならない、ということもあるでしょう。このシンポジウムではそこに切り込み、箱から飛び出す管理栄養士を増やしたい、という意図で企画しました。
このシンポジウムでは、管理栄養士と連携した経験を持つ、訪問看護師、ケアマネジャー、医師が登壇し、経験談を語ります。その後、地域包括ケアシステムにおいては管理栄養士が必要であることを管理栄養士自身によって語ってもらいます。
シンポジウムは、管理栄養士のためだけではありません。他職種も管理栄養士に頼んでみよう、という気持ちが大きくなることでしょう。訪問栄養指導に興味のある管理栄養士、また、他職種の皆様、ご参加ください。

7月15日(月曜日・祝日) 10:30~12:00
「箱から飛び出せ!管理栄養士~在宅医療に訪問栄養指導は必須です!~(日本在宅栄養管理学会との共同企画)」

座長:
西村 一弘(駒沢女子大学)
洪  英在(三重県立一志病院家庭医療科)
演者:
冨士恵美子(訪問看護ステーションななみ)
高岡 里佳(医療法人財団緑秀会田無病院)
洪  英在(三重県立一志病院)
田中 弥生(関東学院大学栄養学部管理栄養学科)

シンポジウム53

概要 ▼
まちづくりのツールとしてのカフェ?ピーンときた方は是非このシンポジウムにお越しください。在宅医療の周辺でコーヒーなどの飲食以外にこだわりがある集い場が注目されています。がんカフェ、認知症カフェ、遺族や家族介護者のピサポートなど、テーマやターゲットをもったカフェがあります。生活や人生の困りごとを相談できたり、生き方、死に方、暮らし方のヒントをもらえることもあるようです。基調講演の樋野先生は「困っている人と、一緒に困ってくれる人」のような存在が、まちづくりのとしてのカフェの真髄であるとおっしゃいます。後半はカフェを運営する6人の方にご登壇頂き、それぞれのカフェについてご紹介いただきます。tipsとでもいうのでしょうか。カフェ開設や持続可能のコツ、カフェの楽しみ方のコツをお持ち帰りいただきたいと思っています。お気軽にお立ち寄りくださいませ。

7月15日(月曜日・祝日) 9:10~12:00
「まちづくりとしてのカフェ」

座長:
鈴木 道明(小平すずきクリニック)
鶴岡 優子(つるかめ診療所)
基調講演:
樋野 興夫(順天堂大学医学部病理・腫瘍学、国際教養学部(兼任))
演者:
真原  仁(千葉大学医学部附属病院)
河相ありみ(介護者サポートネットワークセンター・アラジン)
谷合 憲明(特定非営利活動法人由利本荘にかほ市民が健康を守る会)
井階 友貴(福井大学医学部地域プライマリケア講座/高浜町国民健康保険和田診療所/JCHO若狭高浜病院/たかはま地域☆医療サポーターの会/高浜町)
河  正子(NPO法人緩和ケアサポートグループ)
髙世 秀仁(東久留米なごみ内科診療所)

 特別発言:鶴岡 優子(つるかめ診療所)

シンポジウム54

概要 ▼
高齢化社会を背景に介護保険や地域包括ケアが政策として示され、在宅医療の拡大に応じて医療機器の技術は進歩し、在宅の使用に十分耐えうる装置も急速に普及しています。
しかし、医療機器を使用する環境としては、専門的な医療機関に比べ、十分な安全が確保されているとは言い難い状況です。特に人工呼吸器など生命維持に関わる装置の管理は重要で、今後さらに在宅での使用拡大が予想される中で安全確保の整備は喫緊の課題です。
臨床工学技士は、病院では医療機器の専門家として「医療機器の安全管理を担う」という認識を頂いています。しかし、在宅医療では、何ができるのか認識されていない状況です。
日本臨床工学技士会では、平成30年度から在宅医療機器委員会を立ち上げ、患者さんやご家族が安心して安全に在宅医療機器を使用できる環境を整えることを目標に活動しています。既に在宅医療に長く携わっている臨床工学技士、臨床工学技士とチームを組んでいる医師や看護師とのディスカッションを通じて現状の課題や将来展望を共有します。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「臨床工学と在宅医療(公益社団法人日本臨床工学技士会 共同企画)」

座長:
石井 宣大(東京慈恵会医科大学葛飾医療センター臨床工学部)
大村 孝志(社会医療法人財団大和会)
演者:
相嶋 一登(横浜市立市民病院臨床工学部/公益社団法人日本臨床工学技士会在宅医療機器委員会)
春田 良雄(公立陶生病院臨床工学部)
大濵 和也(埼玉医科大学病院)
阿部 博樹(プラーナクリニック)
中尾 弘美(医療法人敬任会藤井寺敬任会クリニック)
青木 康弘(医療法人康曜会プラーナクリニック呼吸器内科)

スポンサードセッション

7月14日(日曜日) 13:40~16:30
「質の高いエンドオブライフケアを支える起業家看護師の挑戦~看護師が社会を変える~」

講演

演者:
佐々木由理(公益財団法人笹川保健財団)

シンポジウム

座長:
松本 京子(NPO法人神戸なごみの家)
喜多 悦子(公益財団法人笹川保健財団)
演者:
入澤 亜希(葵の空在宅看護センター)
坂下 聡美(一般社団法人在宅看護センター北九州)
沼崎美津子(看護小規模多機能型居宅介護事業所在宅看護センター結の学)
インクラン 裕美(日本財団在宅看護センターすまいるナーシング)
丸山美智子(幹(みき)在宅看護センター)

共催:公益財団法人笹川保健財団

ワークショップ1

概要 ▼
大会1日目のランチタイムに交流会を企画しました!
「多様な働き方について情報交換したい」「育児との両立、みんなどうしてるの?」
育児や様々な理由で多様な働き方をしている方!その経験や悩み、工夫をみんなで気軽に話してみませんか?
子連れで学会来て、お昼は子どもと食べたいけれど(または託児室にお願いして)、大人とも会話したいなぁという方。ランチョンセミナーは聴きつくしたというボスの方も大歓迎!
クッションフロアの地べたに座って、テーブルを囲んでおいしいお弁当を食べながら、お話しましょう。好評につき、2回目の開催です。多職種で男女問わずご参加下さい!きっと皆さまの励みになります。

7月14日(日曜日) 12:20~14:20
「ランチ交流会『じっくり語ろうワークライフバランス』」

座長:
河合 由紀(コンフォガーデンクリニック・カトレア外来塾)

ワークショップ2

概要 ▼
現在、多くの自治体で地域包括ケアや在宅医療推進に向けて会議体が動いています。そのほとんどが円卓方式での会議、すなわち、各専門職の職能団体の代表者、行政担当者が円卓を囲み、それぞれの立場で発言をしていく会議です。その会議は、きちんと機能しているでしょうか?
私たちは新しい会議の進め方、ファシリテーションを提案します。それは、お互いがフラットな関係性の中で話合いをしながら、課題をみつけ、解決していくやり方です。
大切なことは、その地域の課題をみつけ解決していくことです。課題をみつけるため、さまざまな立場の人たちに広く意見を聞く必要があります。自分の職能団体の中だけでは結論が出ないかもしれません。他の専門職の意見、時には市民の意見も重要です。
課題解決に必要なことは、課題解決に求められるスキルを持つひとたちが、それぞれの職能団体の立場を超えて、課題解決に積極的に関わっていくことだと思います。時にはその課題を解決するために新しいコミュニティ(そのようなコミュニティのことを私たちは越境コミュニティと呼んでいます)が必要になることもあると考えます。
今回、私たちが提案するのは、ワールドカフェとオープン・スペース・テクノロジーという二つのファシリテーションスキルです。ワールドカフェでは課題を見つけ、その解決のための意欲を高めます。フラットな関係性も比較的容易に作ることができます。
しかし、ワールドカフェは課題解決には向きません。課題解決のためには、その課題について、ある程度の時間をかけて、その具体的な方法も含めてじっくり議論する必要があるからです。この課題解決のための話合いがオープン・スペース・テクノロジーという方法です。
参加者の皆さんにはこの二つのファシリテーションスキルを体験しながら、学んでいただく予定です。当日、皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

7月15日(月曜日・祝日) 8:50~12:00
「地域包括ケアを勧めるファシリテーション」

座長:
鈴木  央(鈴木内科医院)

 ファシリテーター:大川  恒(株式会社HRT)

ワークショップ3

概要 ▼
日本専門医機構による専門医制度が始まり、当学会の専門医制度も主として総合内科専門医の2階に位置するサブスペシャリティとしての役割が検討されている最中である。
そのためには、卒前教育や卒後教育を通して、「在宅専門医」としての到達目標や必要な経験、技術の習得などを整備した教育・研修プログラムをしっかりと構築していくことが、今後の日本の在宅医療の質を保つ上で重要な意味を持ってくると考える。
このセッションでは、大学病院における教育の実践と、地域での在宅教育プログラムの実践について発表していただくとともに、現時点でわかっている範囲で「在宅専門医制度の現状と今後」についてご報告させていただきたいと考えている。
すでに専門医や指導医としてご活躍の先生、プログラムコースもしくは実践者コースでこれから専門医を目指す先生、専門医を養成するプログラムを実践中、もしくは今後構築予定の先生方の一助となれば幸いである。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「指導医大会(専門医制度将来構想委員会 企画)」

座長:
斎藤 康洋(GPクリニック自由が丘)
演者:
太田 光泰(横浜市立大学医学部医学教育学・総合診療医学/横浜市立大学附属病院総合診療科)
吉澤 瑛子(亀田ファミリークリニック館山家庭医診療科)
橋本 和憲(ひのでクリニック)
木下 朋雄(コンフォガーデンクリニック)

在宅医療インテグレーター交流会

概要 ▼
医療介護現場における複合的な困難事例は、単に多職種・多事業所を紹介してコーディネート(調整)するだけでは対処できません。複雑な状況に対応する様々な職種や方法をインテグレート(統合)していく役割が必要となります。2017年に日本在宅医学会が人材育成事業の一環として「在宅医療インテグレーター養成講座」を開講しました。年に2回、基礎編2日間と応用編2日間の研修で、医療や制度等を俯瞰する知識をもち、困難事例に対応できる経験とスキルを習得することを目指しています。現在、修了者は116名います。今回の交流会では、「在宅医療インテグレーター」の実践報告の発表を共有して、インテグレート(統合)のプロセスを検証したいと思います。時に、八方ふさがりになりがちな「在宅医療インテグレーター」の活動を続けていくために、多くの仲間と“統合”に向けた経験を共有していく機会になればと思います。

7月14日(日曜日) 17:00~18:30
「統合のプロセスを検証する」

座長:
荻野美恵子(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター)
演者:
餅原 弘樹(のぞみの花クリニック)
山内 和枝(医療法人社団互酬会水道橋東口クリニック)
新屋 洋平(医療法人沖縄徳洲会中部徳洲会病院在宅・緩和ケア科)

じっくり語ろう

概要 ▼
グリーフケアは大切なケアの延長と言われていますが、医療者も同様に傷ついている事も多く、その実態が見えにくいのが現状です。また、この実態を語る場面も少なくグリーフケアが浸透しにくい原因の一つにもなっているのではないでしょうか。
このセッションでは、グリーフケアを以下のカテゴリーに分けて、フリーディスカッションで体験を語っていただくことで、今後のグリーフケアのあり方を検討し実践につなげる事が出来るのではないかと期待しています。
①グリーフケアとは
②グリーフケアを行ったことで救われた経験
③上手くいかなかった経験
④グリーフケアのあり方とは
⑤この会において、様々な体験をもとに今まで抱えてきた体験談をじっくり「語り」「分かち合い」学びを「共有」したいと思っています。

7月14日(日曜日) 9:00~9:50
「グリーフケア」

座長:
野﨑 仁美(在宅看護センターレイル)
リーダー:
高橋 慶一(がん・感染症センター都立駒込病院外科)

じっくり語ろう

概要 ▼
終末期がん患者さんでみられるスピリチュアルペインに対応するにあたっては、多くの問題点が残されています。「自己の存在と意味の消滅から生じる苦痛」と定義されてはいますが、果たしてそうなのであろうか?との疑問が残ります。したがって、スピリチュアルペインって、未だに曖昧模糊とした概念だなあとの印象は否めないでしょう。しかし、実際には、将来の喪失、他者の喪失(残される者への哀惜?)、自律性の喪失などに伴う苦痛であることから、様々な因子を内包していること、患者さん個々での背景を把握することが極めて重要であろうと考えます。さらには、これらを回復(理解?)することで、身体的苦痛の緩和をもサポ-トすることがケアの主体となると考えます。
今回のセッションでは、参加者の皆さんから多くの意見を頂き、この問題を掘り下げて考えてみたいと思っています。

7月14日(日曜日) 10:00~10:50
「スピリチュアルケア」

座長:
小野 幸代(訪問看護ステーションつばさ)
リーダー:
森本 昌宏(大阪なんばクリニック)

じっくり語ろう

概要 ▼
「10年後の在宅多職種連携の姿とは?~理想、空想、妄想、なんでもありの60分~」
若手多職種交流企画(次世代委員会、多職種委員会、生涯教育委員会共同企画)
多職種連携、重要だとはわかっていても、理想の姿がイメージできない人も多いのではないでしょうか。それぞれ、頭の中にはあってもうまく表現できなかったり、あまりにも理想的すぎて、現実離れしている、と感じて言葉に出さなかったりしているのではないでしょうか。
そこで、10年後を見据えた在宅医療の現場における多職種連携の姿を、自由に語る場を用意しました。ワールドカフェ形式で、なんでも語って大丈夫な場を設定しました。理想を語るもよし、実体験を語るもよし、反面教師として悪い連携例を挙げるもよし、妄想を語るもよし、なんでもありです。ここに参加することで、日ごろのモヤモヤをすっきりさせることができるでしょうし、明日から実行できる案にも出会えることでしょう。
10年後も在宅医療の現場に関わっているという意気込みのある方や、そうではない方も誰でも大歓迎です。当日、大いに語り合いましょう!!
7月14日(日曜日) 11:00~12:00
「若手多職種交流企画」
座長:
洪  英在(三重県立一志病院家庭医療科)
リーダー:
木村 琢磨(埼玉医科大学総合診療内科/HAPPINESS館クリニック)

じっくり語ろう

概要 ▼
診療報酬上の算定がなく業務にあたる在宅医療のMSW!在宅医療介護連携相談窓口、支援センターにいるMSW!そのほか在宅をフィールドにしているSWのみなさん!この医療介護・地域包括ケアシステムの激流の中でみなさんは一人職場の方も多く、黎明期のパイオニアなのです。貧困・差別・児童や高齢者虐待というニュースが世を騒がせるなか、複雑な制度や自事業所の立場で多忙を極め「本来のソーシャルワーク実践とは・・?」と振返る時間も一人ではなかなか作れないものです。是非みなさんで集まって、日頃思っているジレンマや悩み、在宅のフィールドの中で生活を守る私たちの立ち位置や価値、包括ケアシステムの中での存在感、ACP実践におけるMSWの役割など、熱い議論を交わし仲間をつくりましょう!!

7月14日(日曜日) 13:40~14:30
「MSW集まろう」

座長:
新井 敏文(東大和市高齢者ほっと支援センターなんがい)
リーダー:
馬見塚統子(社会医療法人財団大和会東大和市高齢者ほっと支援センターなんがい)

じっくり語ろう

概要 ▼
在宅医療の影の立役者といっても過言ではない事務スタッフ。患者・家族や連携先とのやりとり、スケジュール調整や物品管理、診療報酬請求など業務範囲は実に多岐に渡ります。また、最近では診療アシスタントやクラークを名乗り、診療の最前線へ飛び出すなどさらなる活躍も期待されています。
一方で、医療・介護の複雑な報酬制度のもと、多岐にわたる事例を通して、日々研鑽を積んでいることと思います。中には反省を踏まえて、業務改善に繋げた方々もいるはずです。しかし、こうした知見は組織の枠を超えて十分には共有できていないのが現状です。
この場では、事務方目線で気づき感じた様々な疑問や悩みを、参加者同士で情報交換しながら、より良い診療・組織運営の実現に向けたヒントを探りたいと思います。また、当日までにSNS等を活用し、全国の事務スタッフの皆様から質問などを寄せていただき、先進的な取り組みをされているクリニック等の方々からのアドバイスも会場内で披露できたらと考えています。

7月14日(日曜日) 17:00~17:50
「事務集まろう」

座長:
増永 英尚(オレンジホームケアクリニック)
リーダー:
網屋 修博(医療法人社団松健会えびす英クリニック)

じっくり語ろう

概要 ▼
(概要)
現在、日本では急速に進む少子高齢化や医療技術の進歩により、保管医療・医療介護福祉を取り巻く環境が大きく変化している。これまで通じていた方法や考え方が通じなくなり、多様に変化していく社会の中で、求められるケアマネジャー像をどんどんアップデートをしていかざるを得ない状況にあるものの、地域共生社会や地域包括ケア等の概念的なものから医療及び介護保険での制度改革にも追いつけるよう日々に追われてしまい、在宅医療新時代を迎える日本において、ケアマネジャーがどのようにアップデートをしていく必要があるのかを、国民の健康増進、保健医療システムの持続可能性の確保、保健医療分野における国際的な貢献、地域づくりなどの分野における戦略的な視点を持って検討を行っていく事を目的とする。

(見どころ)
単なる負担増と給付削減による現行制度の維持を目的とするのではなく、新たな価値やビジョンを共有し、システムとしての保健医療・介護福祉の在り方の転換を意識し行動が出来るケアマネジャー像についての必要性を、具体例を交えて意見交換を行います。地域に戻られた時の実務や指導に活かせるよう、アップデートしていくべきケアマネジャー像を沢山の方と共有できる場所にしていきます。
7月15日(月曜日・祝日) 9:10~10:00
「ケアマネ集まろう」
座長:
水谷 邦子(社会医療法人財団大和会東大和病院ケアサポート)
中野 亜希(社会医療法人財団大和会武蔵村山病院ケアサポート)
リーダー:
上村久美子(医療法人橘会居宅介護支援事業所万年青)
大河内章三(株式会社キープオン支援センターミナミ)

じっくり語ろう

概要 ▼
健康寿命の延伸をスローガンにした地域包括ケアシステムの時代になりました。
地域には、疾患以外にも災害や虐待、貧困など健康を維持できない食の問題を抱えた人々がいます。
その背景には、一人一人に心理的、社会的、身体的な複合的課題があり、課題解決には、多機関および多職種で包括的に本人の生きる力を引き出す食の支援が求められます。誰もが限られた環境のなかにおいて最期まで自分らしく生きる権利を持っています。
そして、いくつになっても自分が望む姿でありたいと願いながら、今を生きていると思います。
そのような中、いかにして食べようかと悩む人々への支援者として、「食」を切り口とした地域づくりも含めた視点で活躍する管理栄養士・栄養士がいます。
今回の「じっくり語ろう・栄養士集まろう」では、健康を維持できない人々への食支援を推進している管理栄養士・栄養士のみなさまと共に、新しい時代の食の社会的処方を語りあいましょう。

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~14:30
「栄養士集まろう」

座長:
古屋  聡(山梨市立牧丘病院在宅医療、整形外科)
リーダー:
奥村 圭子(杉浦医院地域ケアステーションはらぺこスパイス)
田中 弥生(関東学院大学栄養学部管理栄養学科)

じっくり語ろう

概要 ▼
薬剤師を取り囲む環境は日々変化しています。
ポリファーマシー・処方カスケード・大量の残薬は社会問題として取り上げられています。また最近薬剤師には「くすりをお渡しするまでの業務ではなく、飲んだ後までフォロー」するための対人業務や医療機関・地域との連携が求められています。それには薬学的知見やコミュニケーション能力、薬局から外に出る行動力も求められるようになりました。その中で在宅医療に関る薬剤師は、まさに「現代の求められる薬剤師の姿」に一番近いと言えるでしょう。きっと毎日、様々な事に悩んだり、問題を抱えている方がいらっしゃると思います。
そこで今学会では、悩みや疑問だけでなく自身の取り組みの発信や情報交換等など、自由におはなしできる場として本セッションを設けました。
「集まろう!薬剤師!」
きっと明日からの業務に繋げられる時間になる事でしょう。たくさんの薬剤師さんのご参加をお待ちしております。

7月15日(月曜日・祝日) 14:50~15:40
「薬剤師集まろう」

座長:
浅田 美子(株式会社大和調剤センター中央薬局)
リーダー:
松島夕美子(株式会社大和調剤センター中央南薬局)

市民公開講座

7月15日(月曜日・祝日) 13:40~16:00
「命の意味を語り合う~住み慣れた街で最期まで暮らすために~:在宅医療とまちづくり」

座長:
田城 孝雄(放送大学大学院)
蘆野 吉和(社会医療法人北斗地域包括ケア推進センター)
演者:
宮脇  護(川崎市健康福祉局地域包括ケア推進室)
西田 伸一(公益社団法人東京都医師会)
武見 敬三(参議院議員)

優秀演題発表1

7月14日(日曜日) 9:00~10:00

座長:
福田 能啓(医療法人協和会第二協立病院)
山岸 暁美(慶應義塾大学医学部公衆衛生学)

優秀演題発表2

7月14日(日曜日) 10:00~11:00

座長:
日下部明彦(横浜市立大学総合診療医学)
荒金 英樹(愛生会山科病院外科)

最優秀演題候補発表

7月14日(日曜日) 11:00~12:00

座長:
望月 弘彦(相模女子大学栄養科学部管理栄養学科)
茅根 義和(東京共済病院緩和ケア内科)
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